渡辺智子

渡辺智子のプロレスキャリア

渡辺智子（わたなべ ともこ、1972年2月23日生まれ）は、千葉県千葉市に生まれた日本の女子プロレスラーです。彼女は柔道出身で、新人時代は細身の体格を活かし、投げ技や飛び技を駆使したテクニシャンとして評価されていました。しかし、キャリアを重ねていく中で、徐々にウエイトを増やし、パワーファイターへとスタイルを進化させていきました。

所属・活動履歴

渡辺智子は1989年に全日本女子プロレスに参加し、2005年まで在籍しました。在籍中には、伊藤薫、長谷川咲恵、バット吉永といった同期と共に成長し、彼女自身のスキルを磨いていきました。初めての試合は1989年10月8日、東京・後楽園ホールでの井上貴子との対戦で、これを機にプロレスラーとしての道を歩むことになります。

渡辺はデビュー後、ヒールとしての活動を中心に展開。特に、ブル中野が率いる『獄門党』に加入し、ヒール扱いされる中でも、観客からの人気を集める存在になりました。2005年、全日本女子プロレスが経営難に直面する中、渡辺は最後までチームに留まり、素顔ではベビーフェイスとしてファンの支持を受けました。同年、伊藤薫とのタッグ「ZAP」を結成し、ヒールとしても活動しながら全女のエースとしての地位を確立しました。

全日本女子プロレスが解散した後はフリーランスとして活動を開始します。2006年には、伊藤薫とのコンビでの試合を経て引退。その後、沖縄に移住し、講師として後進の育成に努めました。引退以降も、エキシビションマッチに参加したり、特定の大会に限定復帰するなど、プロレス界から完全に離れることはありませんでした。

再起動と復帰

2009年には沖縄プロレスに参加、ドレイク森松と共に限定復帰を果たします。そして、2010年には地元で介護士及び障がい者ヘルパーの資格を取得し、支援に取り組みながらもプロレスへの情熱を失うことはありませんでした。2011年には、ワールド女子プロレス・ディアナで弟子を名乗る覆面レスラー「ピヨタマスク」と共演し、限定復帰を果たします。

2013年には初代W.W.W.D認定タッグ王座を獲得し、王者としての地位を再び確立しました。多くのタッグ戦を経験し、数々のパートナーと共にタイトルを手にしました。特に、ダンプ松本との関係から生まれた「ZAP-T」との再結成は、多くのファンの注目を浴びました。

技術・得意技

渡辺智子の試合スタイルは、テクニックとパワーのバランスが特徴的です。彼女が得意とする技には、エルボー、逆水平チョップ、ラリアット、ミサイルドロップキックなどがあります。その中でも特に注目されるのは、「GO To HELL」と呼ばれる変型ツームストーン・パイルドライバーで、相手を高く持ち上げてから叩きつける豪快な技術です。また、スクリュードライバーやキャノンボールバスターといった技も駆使し、観客を魅了してきました。

最後に

渡辺智子は、長年にわたり女子プロレス界で活躍し続けてきた誇り高いレスラーです。彼女のキャリアは、多くの若手選手にとっての手本であり、プロレスの発展に大いに寄与しています。本年2024年にマーベラスを退団予定ですが、今後の活動にも注目が集まります。

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