渡辺洋香

渡辺 洋香（わたなべ ようこ）は、1967年2月1日生まれの女性プロ雀士です。最高位戦日本プロ麻雀協会に所属しており、俳優の眞島秀和を夫に持つことでも知られています。特に、漫画家・倉田真由美の人気作品『だめんず・うぉ〜か〜』に登場する「ヨーコ会長」のモデルとして、麻雀ファン以外にも広くその名が浸透しています。

大分県別府市で育った渡辺洋香は、比較的裕福な家庭環境で育ち、大分県立別府青山高等学校を卒業しています。麻雀との出会いは早く、高校一年生の時にはすでに牌に触れ始めていました。大学卒業後、アルバイトをしていた雀荘のオーナーであり、自身もプロ雀士であった河本智彦氏の勧めでプロテストを受験しました。1997年には最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストをトップの成績で見事に合格し、晴れてプロ雀士としてのキャリアをスタートさせました。

プロ入り後、渡辺洋香は競技者としてその実力を発揮し、2002年には初代女流最高位という栄誉あるタイトルを獲得しました。その後もトーナメントで実績を積み重ね、2007年にはこパラ・オータムカップ、2011年には第3回μレディースオープンで優勝するなど、数々の好成績を収めています。

プロ雀士としての活動に加え、渡辺洋香のキャリアは非常に多岐にわたっていました。自身の人生経験を率直に綴った自伝的エッセイ『ヨーコ会長の恋愛勝負』（文藝春秋）を出版し、この中で過去に結婚歴があり、一度離婚していること（バツイチであること）を公にしています。旧姓は香椎洋子でした。また、友人である倉田真由美氏との共著による対談集『くらたま&ヨーコの恋愛道場』（白夜書房）を刊行したり、麻雀入門書の監修を務めるなど、執筆・編集分野でも活躍しました。

さらに、その活動範囲は出版界にとどまらず、2004年にはヘアヌード写真集『服を着させてください』（アスペクト、撮影：野村誠一）を発売し、大きな話題を呼びました。映像メディアにも登場しており、麻雀専門チャンネルMONDO21の麻雀プロリーグ番組に出演したほか、2003年にはオリジナルビデオ『女猫雀士 雀奴 闘牌伝説』で主演を務めるなど、女優としての一面も見せています。プロフィールとしては、血液型B型、身長153cmといった情報も公表されています。

多岐にわたる活動の中でも、やはり特筆すべきは、倉田真由美氏の代表作『だめんず・うぉ〜か〜』における存在でしょう。作中に登場する人気キャラクター「ヨーコ会長」は、渡辺洋香自身をモデルとしており、その奔放ながらも魅力的なキャラクター像は、多くの読者に強い印象を与えました。写真集が発売された2004年頃には、この作品などで彼女が30代であることが示唆されていました。

私生活では、前述の通り離婚歴があり、その後、俳優の眞島秀和氏と麻雀がきっかけで出会い、結婚に至っています。この結婚は、2019年11月12日に発売された週刊誌「FLASH」によって広く報じられました。報道によると、結婚はすでに約3年前に済ませていたとのことです。

このように多方面で活躍した渡辺洋香ですが、2006年に自身がオーナーを務める雀荘「fairy」をオープンして以降は、その経営と運営に活動の主軸を移しています。現在はプロ雀士としての活動も続けつつ、経営者として多忙な日々を送っているようです。波乱に富んだキャリアを経て、現在は自身の城ともいえる雀荘で、麻雀の魅力を伝え、後進の育成にも力を注いでいるものと推測されます。プロ雀士、多才な表現者、そして経営者という顔を持つ渡辺洋香は、今後も注目の人物と言えるでしょう。

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