湊川四良兵衞

湊川四良兵衞について

湊川四良兵衞（みなとがわ しろべえ）は、加賀国石川郡、現金沢市で生まれ、1847年から1890年まで活躍した元大相撲力士です。彼の本名は同じく四良兵衞で、旧姓は辻です。湊川部屋に所属し、彼の最高位は東前頭5枚目でした。

略歴

湊川四良兵衞の相撲における初めての土俵は、1847年の7月場所でした。当時の四良兵衞は「立田山辰之助」という四股名で知られ、京都相撲でそのキャリアをスタートさせました。翌1849年には「立田山弥吉」へと改名し、引き続き京都相撲の舞台で力を発揮していました。

1850年、四良兵衞は江戸相撲に転向し、三段目での初土俵を迎えました。彼は徐々に力士としての地位を高めていき、この時期から本格的に相撲界での足場を固めていったのです。1850年代後半には、''茂り山弥吉''として知られるようになり、特にその力強い取り組みで名声を得ることになります。

1863年、運命の分かれ道が訪れました。師匠であった藤ノ戸亀吉が死去し、四良兵衞は二枚鑑札で年寄・湊川（5代）を襲名し、湊川部屋を受け継ぎました。これにより、彼は単なる力士から年寄としての責務を担うことになりました。この年の11月場所で新入幕を果たし、サッと相撲界の舞台へ戻ってきました。

その後、彼は1866年11月場所で現役を引退し、その後は年寄専務として力士たちの指導に従事しました。彼の幕内戦績は、12勝30敗14分13休という内容で、7場所にわたる相撲界での活動を示しています。

四股名の変遷

湊川四良兵衞は、相撲界における在籍期間中にいくつかの四股名を持っていました:

• - 立田山辰之助（1847年7月 - 1849年）
• - 立田山弥吉（1849年 - 1850年）
• - 立田野吉蔵（1850年3月場所 - 1859年11月場所）
• - 茂り山弥吉（1860年3月場所 - 1862年11月場所）
• - 湊川四良兵衞（1863年7月 - 1866年11月）

晩年

湊川四良兵衞は引退後も湊川部屋を引き継ぎ、力士たちの育成に努めましたが、1890年2月にこの世を去りました。その生涯は、相撲に対する情熱と献身、そして弟子たちへの指導を通じて、後に続く力士たちに多くの影響を与えました。

彼の業績や取り組みは、当時の相撲界に貴重な足跡を残し、今なお多くの人々に記憶されています。相撲という文化・伝統の中で、彼の人生は一つの重要な章を形成していると言えるでしょう。

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