湊貴大

湊貴大：VOCALOIDからメジャーシーンへ至る音楽プロデューサーの軌跡

湊貴大氏は、日本のミュージシャン、作詞家、作曲家、編曲家、そして音楽プロデューサーとして多岐にわたる才能を発揮する人物です。ビーイングに所属し、数々のヒット曲を世に送り出しています。特に、VALSHEのサウンドプロデュースとプランニングにおいては、中心的な役割を担い、作詞、作曲、編曲、コーラスなど、楽曲制作のあらゆる面で貢献しています。流星P、トゥライといった別名義でも活動し、旧名義はminatoでした。

幼少期から音楽制作への道

4歳から5歳でピアノを始め、中学校ではブラスバンド部に所属しトロンボーンを演奏するなど、幼少期から音楽に親しんでいました。19歳頃、友人の影響を受けて独学で音楽制作を始めます。ネットニュースでVOCALOIDの話題を目にしたことをきっかけにVOCALOID製品を購入し、minato名義で自作楽曲をインターネット上に投稿するようになりました。

VOCALOIDシーンでの活躍とメジャーデビュー

2008年初頭からニコニコ動画で「流星」、「Soar」などを発表し、徐々に注目を集めていました。転機となったのは2009年1月30日、巡音ルカ発売日に発表した「RIP=RELEASE」です。この曲は瞬く間に人気を博し、湊貴大氏の知名度を一気に高めました。同年に発表された「magnet」も大ヒットを記録し、年内に100万回以上の再生数を達成しました。これらの楽曲は、2010年3月にリリースされたメジャーアルバム『magnet -favorites plus-』に収録され、オリコン週間アルバムランキングで18位を記録するなど、商業的な成功も収めました。「magnet」はJOYSOUNDのカラオケ年間総合ランキングで4位を獲得、VOCALOID楽曲としては1位という快挙を達成しています。

VOCALOID楽曲制作以外に、「トゥライ」名義でニコニコ動画の「歌ってみた」カテゴリにも歌唱動画を投稿し、100万回再生を超える動画も存在します。同人サークル「うさころにー」にも参加し、楽曲制作とボーカルを担当。同サークルのWhiteFlame氏作詞作曲の「愛の唄」ではメインボーカルを務め、『Re:バカは世界を救えるか? ドラマCD』の付属DVDに収録された主題歌にもなっています。

VALSHEとのコラボレーションと音楽プロデューサーとしての活動

2010年以降は、VALSHEのメジャーデビューミニアルバム『storyteller』以降、全てのシングル、アルバムのサウンドプロデュースを担当。4枚目のシングルからはプランニングも担うようになり、VALSHEの音楽活動の中心的な存在となりました。VALSHEのスタッフアカウントでツイートしたり、ラジオ番組にゲスト出演するなど、スタッフとしても精力的に活動していました。

VALSHEの楽曲は多くのアニメタイアップを果たし、その多くに湊貴大氏は関与しています。「Fragment」は「奇跡体験!アンビリバボー」のエンディングテーマに、「BLESSING CARD」は「探検ドリランド -1000年の真宝-」のエンディングテーマに、「Butterfly Core」は「名探偵コナン」のオープニングテーマに起用されるなど、幅広いメディアで楽曲が使用されました。

2016年にはVALSHEとのユニット、ViCTiMを結成しましたが、体調不良により活動を休止。2017年にminatoから湊貴大へ名義を変更し、VALSHEチームから離れてクリエイターとして活動を再開しました。

豊富な楽曲提供と商業作品

湊貴大氏は、VALSHEの作品以外にも、多くのアーティストに楽曲を提供し、参加しています。コンピレーションアルバムへの楽曲提供、ゲームへの楽曲提供、そして他のアーティストへの楽曲提供など、その活動は多岐に渡ります。自身のアルバム『magnet -favorites plus-』や『ブラックボックス』もリリースしており、自身の音楽活動も継続して行っています。

まとめ

湊貴大氏は、VOCALOIDシーンで頭角を現し、メジャーシーンへと進出し、数々のヒット曲を世に送り出した実力派音楽プロデューサーです。VALSHEとの長年のコラボレーション、そして幅広いアーティストへの楽曲提供など、彼の音楽活動はこれからも多くの人の心を掴んでいくでしょう。彼の音楽的才能と情熱は、これからも多くの音楽ファンを魅了し続けることでしょう。

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