湯前まんが美術館

湯前まんが美術館：郷土玩具と漫画が織りなす、独特の空間

熊本県球磨郡湯前町に位置する湯前まんが美術館（那須良輔記念館）は、政治風刺漫画で知られる那須良輔氏の功績をたたえ、1992年11月に開館しました。人吉・球磨地方の伝統的な郷土玩具である「きじ馬」をモチーフにした、個性的な建築が特徴です。

美術館は、独立した5棟の建物から構成されており、そのうち3棟が展示室、残りの2棟は公民館として利用されています。各棟の配置やデザインは、きじ馬を連想させるような、遊び心のある構成となっています。まるで、童話のなかに迷い込んだかのような、不思議な魅力にあふれています。

館内では、那須良輔氏の代表作をはじめ、多様な漫画作品が展示されています。政治風刺漫画からユーモラスな作品まで、幅広い表現技法と作風が楽しめます。来館者は、那須良輔氏の漫画家としての軌跡をたどりながら、日本の漫画史の一端に触れることができるでしょう。

また、美術館は「くまもとアートポリス」参加作品にも指定されており、地域文化の活性化にも貢献しています。地元の芸術家との連携による企画展なども開催され、常に変化に富んだ展示が魅力です。

アクセスと開館時間

湯前まんが美術館へのアクセスは、くま川鉄道湯前線湯前駅下車徒歩8分、または九州自動車道人吉球磨スマートインターチェンジから国道219号線経由で約24kmです。開館時間は午前9時30分から午後5時まで。休館日は年末年始（原則として12月28日から1月3日まで）です。

入館料

入館料は、一般・大学生・高校生が300円、小学生・中学生が100円、小学生未満は無料となっています。団体割引もありますので、複数人で訪れる際には、事前に確認してみることをお勧めします。

まとめ

湯前まんが美術館は、単なる漫画の展示施設にとどまらず、地域文化と芸術が融合した、独特の空間を提供しています。きじ馬をモチーフにした建築、多様な漫画作品、そして地域との連携による企画展など、多くの魅力が詰まった美術館です。熊本県を訪れる際は、ぜひ足を運んで、その魅力を体感してみてください。那須良輔氏の作品を通して、日本の漫画文化、そして球磨地方の豊かな文化に触れて、心に残るひとときを過ごせることでしょう。

参考文献

熊本日日新聞情報文化センター『熊本の博物館』熊本日日新聞社、1993年
るるぶ社『るるぶ情報版 熊本'99』JTB、1998年、105頁

外部リンク

湯前まんが美術館（公式HP）
湯前まんが美術館（湯前町HP）
* 湯前まんが美術館・公民館（熊本県HP）

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