湯殿山麓呪い村

映画『湯殿山麓呪い村』の紹介

『湯殿山麓呪い村』は、日本の著名な作家である山村正夫による推理小説を原作として1984年に公開された映画です。この作品は、角川春樹事務所が製作し、東映画セントラルフィルムが配給を担当しました。同年には、井筒和幸監督の『晴れ、ときどき殺人』と同時上映されました。

小説の概要

小説は1980年に角川書店から出版され、早くも同年に角川小説賞を受賞しました。その後、1983年にはカドカワノベルズ版が、1984年には角川文庫から上下巻が発行されています。1994年にはケイブンシャ文庫にて全一巻版が出され、1997年には角川文庫の「名作リバイバルコレクション」として新装復刊版が上下巻で登場しました。本作は探偵・滝連太郎が主人公の伝奇ミステリーシリーズの第一作でもあります。

映画のストーリー

映画『湯殿山麓呪い村』では、大学の講師で考古学者の滝連太郎を演じる永島敏行が主人公です。彼は、湯殿山麓に眠る幽海上人の即身仏（ミイラ）の謎を解明しようとしますが、次々と不可解な連続殺人事件に巻き込まれることになります。作品の舞台となっているのは、山形県鶴岡市に実在する湯殿山麓です。この神秘的な背景が、物語全体に不気味さと緊張感をもたらしています。

スタッフ

この映画は、池田敏春が監督を務め、制作総指揮は角川春樹が担当しました。その他のスタッフには、紫垣達郎や伊藤亮爾、黒澤満などが制作に関わり、脚本は荒井晴彦と佐伯俊道が手掛けました。撮影は山崎善弘、美術は小川富美夫、編集は井上治が行い、音楽は林光が担当しました。それぞれのスタッフが高いクオリティを追求し、一体感のある映像表現を実現しています。

キャスト

映画の出演者には、滝連太郎を演じる永島敏行の他に、織本順吉、岩崎加根子、永島暎子、仙道敦子、青木義朗などが名を連ねています。それぞれのキャラクターが物語の進行に重要な役割を果たし、緊迫したストーリーを盛り上げています。

関連情報

本作には、湯殿山や大日坊、注連寺など、実在する名所が登場します。また、松尾芭蕉の句「語られぬ湯殿にぬらす袂かな」も作品のテーマと深く結びついており、歴史的背景を持った作品としても評価されています。多くの観衆を魅了した『湯殿山麓呪い村』は、1984年の映画界において重要な位置を占めています。

この映画は、伝奇ミステリーを愛する人々にとって、必見の作品です。

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