湯野上温泉駅

湯野上温泉駅について

湯野上温泉駅（ゆのかみおんせんえき）は、福島県南会津郡下郷町の温泉地域に位置する会津鉄道会津線の駅です。この駅は、茅葺き屋根を持つ美しい駅舎が特徴で、周囲の自然や伝統的な建物と調和しています。駅の掲示には「江戸風情と湯けむりの里」という言葉があり、地域の文化と観光資源を表しています。茅葺き屋根は、近隣の観光地である大内宿の景観を模して、第三セクター転換後に新たにふかれました。また、待合室には囲炉裏が設置されており、特に冬期には温もりを感じる空間が提供されています。このような特徴から、2002年には東北の駅百選に選ばれ、また2005年には日本鉄道賞・特別賞を受賞するなど、高い評価を受けています。

駅の歴史

湯野上温泉駅は、1932年12月22日に国有鉄道会津線の湯野上駅として開業しました。その後、1971年に貨物の取り扱いを廃止し、1984年には荷物取扱も終了しました。1987年には国鉄の分割民営化に伴い、東日本旅客鉄道（JR東日本）及び日本貨物鉄道（JR貨物）の駅に移行しました。同年7月には会津鉄道に転換され、駅名も湯野上温泉駅に改称されました。駅舎の新しい茅葺き屋根が完成したのは1990年代末で、2005年には初めて屋根葺き替えが行われました。

駅の構造

湯野上温泉駅は、相対式ホームを備えた有人駅で、朝から夕方にかけての有人時間帯にサービスを提供しています。駅のホームは千鳥配置となっており、列車が交差する際には互いに安全に停車できます。駅舎は下りホーム側に位置しており、上りホームとの間には構内踏切があります。この構造により、利用者は安心して乗り換えができるようになっています。

利用状況

2016年度における湯野上温泉駅の1日平均乗車人員は約82人でした。利用者は主に温泉目的や観光客が中心です。

駅のサービス

湯野上温泉駅では、朝から夕方までの有人時間帯に、様々なサービスが提供されています。駅売店では地域の名産品や地元のお菓子、コーヒーが販売されており、待合室では日本茶のセルフサービスも行われています。また、電動アシスト自転車のレンタルサービスも冬季を除き提供されており、観光に便利です。駅周辺には無料駐車場も完備されており、観光客の利便性を高めています。さらに、親子地蔵の湯と呼ばれる無料の足湯もあり、観光の合間にリラックスできる環境が整っています。

周辺の観光地

湯野上温泉駅周辺には、江川郵便局や下郷町役場、地域の体育館等が近接し、観光や地元交流に活用されています。また、大内宿という有名な観光地が近隣に位置し、訪れる人々を魅了しています。バス路線も充実しており、周囲の観光地へのアクセスが容易です。

このように湯野上温泉駅は、観光の拠点としての役割を果たしながら、温かい地域の雰囲気を感じることができるスポットです。

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