源国基

源国基 (みなもと の くにもと)

源国基は、平安時代末期から鎌倉時代初期にかけて活躍した武将である。彼は摂津源氏の流れを汲む源国直の次男であり、能勢国基という名でも知られている。彼の初名は国光で、官位は従五位下・右兵衛尉であった。特に能勢に住居を構えたことで、能勢氏の祖とされる存在となった。

経歴

『寛政重修諸家譜』によれば、源国基は建久二年（1191年）に摂津国の能勢郡山邊に位置する鷹爪館に住み、その地で能勢氏の祖となった。国基の家系は、その父である源国直を始めとして、長い歴史を持っていた。彼の妻は藤原道明の娘であり、子女の詳細は明らかでないが、男子としては国康（蔵人）、国能（判官代）、国基直（能世三郎）などがいた。

一方で、源国基は土佐守としても知られる。彼は源行頼の八男であり、官位は従五位下を持つ。『吾妻鏡』の記録によると文治2年（1186年）には、国基は源頼朝の家族の一員として非常に親しい関係にあった。彼と頼朝の間には「断金の契約」が存在したとされ、これにより両者の深い結びつきが示されている。

家族関係

源国基の系譜は以下の通りである：

• - 父: 源国直
• - 母: 不詳
• - 妻: 藤原道明の娘
• - 子:

- 能勢国康（蔵人）
- 能世国能（判官代）
- 能世基直（能世三郎）

源国基は、上記の能勢国基と時折同一人物として扱われることもあるが、『吾妻鏡』における父や子の名前、年代から見ると、異なる人物である可能性が高い。源国基は、貞応3年（1224年）に摂関家の使者として京から鎌倉に下り、滞在したという記録も残っている。

影響と評価

このような家族背景や彼自身の官職は、当時の武士社会において特に重要な意味を持っていた。源国基のような武将は、名門の一員として多くの戦いに従事したであろう。また、彼の子孫たちも含め、家系は武士の伝統を守っていったことで、後世にも大きな影響を与えた。彼の存在は、摂津源氏としての壮大な歴史の一部を形成しており、彼の名は今もなおその足跡を残している。

参考文献

• - 『吾妻鏡』
• - 『尊卑分脈』

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