滝波川

滝波川（たきなみがわ）

滝波川は、福井県勝山市の北部を流域とする河川で、九頭竜川水系の支流です。その源流は、小原ダムの上流に位置する大長山にあります。

地理

滝波川は、大長山に端を発し、谷峠の南山麓から流れ出る渓谷と合流します。その後、国道157号に沿って、北谷と呼ばれるV字谷を形成しながら流れます。中流部では扇状地が広がり、下流部では河岸段丘や氾濫原が形成され、最終的に九頭竜川に合流します。この流域は、2009年10月に「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」として認定されており、その地形的特徴と地質学的価値が評価されています。

流域の自治体

滝波川の流域は、福井県勝山市に位置しています。

手取層群と化石

滝波川の支流である杉山川は、恐竜の破片化石が多数産出することで有名です。特に河床付近では、福井県立恐竜博物館による大規模な発掘調査が継続的に行われています。この地域では、中生代の地層である手取層群が広く分布しており、その中でも北谷互層と呼ばれる地層が、国道157号線木根橋付近に約300mの厚さで露出しています。この化石層からは、多種多様な動物化石が発見されており、「北谷動物化石群」として知られています。これらの化石は、この地域がかつて恐竜をはじめとする多様な生物が生息していたことを示しており、地質学的な研究においても重要な資料となっています。

杉山鉱泉

滝波川の流域には、温泉法に基づく鉱泉ではありませんが、山中の土石に含まれる成分を利用した銭湯旅館が1軒存在します。この旅館では、地元の自然資源を活用した独自の温泉体験を提供しています。

道路

滝波川の沿岸には、国道157号が並行しており、この道路は滝波川の流域を縦断する主要な交通路となっています。また、本流は谷峠を経由して、石川県白山市白峰村へ抜けることができます。このルートは、周辺地域の住民や観光客にとって重要な移動手段となっています。

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