漁郎郡

漁郎郡（オランぐん）

漁郎郡は、朝鮮民主主義人民共和国（北朝鮮）の咸鏡北道に位置する郡です。日本海に面しており、漁大津（オデジン）という漁港が特に知られています。

地理

漁郎郡は、咸鏡北道の東部に位置し、日本海に面しています。北は鏡城郡、南は明澗郡と隣接しています。郡の西部は山岳地帯となっており、変化に富んだ地形が特徴です。漁大津の背後には長淵湖があり、景勝地として親しまれています。

歴史

漁郎郡は、1952年に新設された郡で、それまでは鏡城郡の一部でした。漁大津周辺は古くから好漁場として知られていましたが、1920年代からはイワシ漁の一大拠点として発展しました。イワシから生成される魚油を利用した油脂化学工業も発展を見せ、1940年には漁大津邑に昇格しました。しかし、回遊域の変化によりイワシの漁獲量は減少しましたが、現在も水産業は盛んです。

年表

1952年12月 - 郡面里統廃合により、咸鏡北道鏡城郡朱南面および漁郎面・朱北面の各一部、明川郡東面の一部地域をもって漁郎郡が設置されました。この時、漁郎邑、水南里、鳳岡里など1邑26里が成立しました。
1952年末 - 三郷里が三郷労働者区に昇格しました。
1953年12月 - 南坪里が森浦里に編入されました。
1954年10月 - 大興里および龍坪里の一部が漁大津里に編入されるなど、里の境界変更が行われました。
1957年4月 - 三郷労働者区が三郷里に降格しました。
1961年3月 - 漁大津里が漁大津労働者区に昇格し、森浦里が七郷里に編入されるなどの再編が行われ、1邑1労働者区20里となりました。

行政区画

現在、漁郎郡は1邑（邑）、1労働者区、20里を管轄しています。

交通

鉄道

平羅線が郡内を通過しており、鳳岡駅、漁大津駅、漁郎駅が利用可能です。

航空

清津空港（漁郎飛行場）が利用できます。

観光

漁郎郡には、八景台をはじめとする自然景観を楽しめる観光スポットがあります。

八景台

自然

漁郎川が流れ、その周辺には「漁郎八詠」と呼ばれる景勝地があります。

千畳石壁 - (천척석벽)
碧沼秋蓮 - (벽소추련)
白山雪夏 - (백산설하)
江陵夕嵐 - (강릉석암)
漁梁夜火 - (어랑야화)
潭底游魚 - (답저유어)
沙上眠鴎 - (사상명구)
* 十里長川 - (십리장천)

漁郎郡は、豊かな自然と歴史、そして水産業が息づく地域です。

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