潮江天満宮

潮江天満宮（うしおえてんまんぐう）

潮江天満宮は、四国の高知県高知市天神町に位置する神社で、正式名は単に「天満宮」となります。この神社は高知市中心部に位置しているため、市内で最も多くの参拝者を迎えるスポットとして知られています。特に初詣には、多くの人々がこの地を訪れ、土佐国一宮の土佐神社に次ぐ人気を誇ります。

祭神

主祭神は菅原道真公であり、その嫡男である菅原高視も祭神の名に含まれています。相殿には高知氏の祖神とされる天穂日命や、大海津見神も祀られています。

歴史

潮江天満宮の創建は901年に遡り、菅原道真の左遷に伴い、彼の息子である菅原高視が高知に居住することになりました。高視が住んでいた跡地には「小判畑」と呼ばれる場所があり、現在は石碑が建てられています。高視の名に由来した「高見山」という名も残り、今でもその名残を感じられます。道真が薨去した903年、その遺品が高視に届けられ、これが潮江天満宮の創祀として位置づけられています。後に、道真の侍臣であった渡会春彦が届けたことが、その後の顛末に影響を与えました。

概史

神社の祭祀職は長宗我部氏の時代に宮地正勝によって支えられ、明治時代に至るまでその子孫が神主を世襲していました。この家系には坂本龍馬や沢辺琢磨が含まれ、その歴史的な背景は非常に興味深いものです。江戸時代には土佐藩主山内氏の菩提寺建立に関わり、天満宮は一度廃社寸前に追い込まれましたが、宮地平兵衛の尽力により社殿の再興が果たされます。1873年には県社に列格し、さらに1902年には菅原道真公の千年祭を機に大規模な修築が行われました。その後、戦争による空襲で本殿は焼失し、現在は神社本庁の別表神社としての地位を確立しています。

境内

潮江天満宮の境内は、筆山の麓に位置し、鏡川に囲まれた場所にあります。入口は川の下流側にあり、参道はS字型に折れ曲がっています。境内には老梅が多く、自然の豊かさもうかがえます。特に楼門は1866年に建造されており、2003年には高知市指定有形文化財として登録されています。また、境内にある高さ約25メートルのクスノキは、「天神のクスノキ」として高知市指定の天然記念物に指定され、その樹齢は300年以上と推定されています。

摂末社

潮江天満宮には白太夫社や若栄社などの摂末社があります。白太夫社は菅原道真の侍臣を祀っており、若栄社は菅公に仕えた諸霊を祀っています。これらの社もそれぞれ独自の祭日を持っており、地域の人々に大切にされています。

現地情報

潮江天満宮の住所は高知県高知市天神町19番20号です。アクセスにはとさでん交通伊野線の大橋通停留場から徒歩約12分の距離となっており、自然と歴史が調和したこの神社は訪れる価値があるスポットです。

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