火山噴出物

火山噴出物

火山噴出物とは、火山活動の際に地表に噴出するあらゆる物質の総称です。これには、噴火によって放出される溶岩や火山砕屑物だけでなく、噴火を伴わない火山ガスや温泉なども含まれます。

火山噴出物の種類

火山から噴出する物質は、その状態によって大きく以下の3つに分類できます。

気体

火山ガス: 主に水蒸気、二酸化炭素、二酸化硫黄などから構成されます。火山活動の活発度を示す指標の一つとされており、噴火の前兆現象として火山ガス量の変化が観測されることがあります。
火砕流: 高温の火山ガスと火山灰などが一体となって、地表を高速で流れ下る現象です。非常に危険な現象であり、甚大な被害をもたらすことがあります。

液体

溶岩: 地下深くのマグマが地表に噴出したものです。溶岩の粘性や噴出量によって、様々な地形が形成されます。
熱水泉/温泉: 地熱によって温められた地下水が地表に湧き出したものです。火山性の温泉は、火山活動と密接な関係があります。

固体

火山砕屑物: 火山活動によって放出された固体の破片の総称です。その大きさによって、火山灰、火山礫、火山岩塊、火山弾、軽石などに分類されます。
火山灰: 直径2mm以下の小さな粒子で、広範囲に拡散し、航空機や電子機器に影響を与えることがあります。
火山礫: 直径2mmから64mm程度の岩石の破片です。
火山岩塊: 直径64mm以上の大きな岩石の塊です。
火山弾: マグマが空中に放出され、落下するまでに冷却固化したものです。落下時に変形することがあります。
軽石: マグマが発泡してできた多孔質の岩石です。水に浮く性質があります。

火山噴出物と噴火予知

火山ガスの噴出状態の変化や温泉の水温変化は、噴火と関連性があることが知られています。これらの観測データは、噴火予知に役立てられています。例えば、火山ガス中の二酸化硫黄の濃度が急激に上昇した場合や、温泉の温度が異常に上昇した場合などは、噴火の可能性が高まっていると考えられます。

その他の火山現象

ペレーの毛/ペレーの涙: 溶岩が引き伸ばされてできるガラス質の繊維状または滴状の物質です。
間欠泉: 熱水が一定間隔で噴出する現象です。
スコリア: 多数の気孔を持つ暗色の火山岩です。

関連情報

火山
噴火
火山ガス
溶岩
火山砕屑物

参考文献

* 『[火山]]噴出物』 - コトバンク ([https://kotobank.jp/word/%E7%81%AB%E5%B1%B1%E5%96%B7%E5%87%BA%E7%89%A9)

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