炉畑遺跡

炉畑遺跡：縄文時代の息吹を感じる場所

炉畑遺跡は、岐阜県各務原台地のほぼ中央に位置する、縄文時代中期から晩期にかけての集落遺跡です。1966年の土地改良工事中に発見され、その後の発掘調査によって、当時の人々の生活を知る上で貴重な発見が数多くありました。現在では炉畑遺跡公園として整備され、縄文時代の風景を体感しながら、歴史を学べる場所として親しまれています。

遺跡の概要

これまでの発掘調査で、10棟以上の竪穴建物跡や、高床倉庫の原型と考えられる倉庫、石囲炉の遺構などが検出されました。また、縄文土器や石器といった道具類、さらには棺も見つかっており、当時の生活や文化を知る上で重要な手がかりとなっています。これらの出土品は岐阜県指定重要文化財に指定されており、その価値が認められています。

炉畑遺跡は、1974年に岐阜県指定史跡に指定されましたが、2001年には再現されていた竪穴建物が不審火により焼失するという悲しい出来事もありました。しかし、その後再整備が行われ、2006年6月に炉畑遺跡公園として生まれ変わりました。現在も公園の北側で新たな遺跡の発掘が進められており、今後の公園拡張も予定されています。

炉畑遺跡公園の魅力

公園内は、縄文時代の風景を体感できる「縄文の風景展示ゾーン」と、体験学習ができる「体験学習ゾーン」、そしてエントランスゾーンに分かれています。

縄文の風景展示ゾーン

縄文のむらエリア: 縄文人の住居である竪穴建物が再現されており、内部を見学することができます。当時の暮らしぶりを想像することができます。
縄文の森エリア: 縄文人が食用としていたクルミやクリ、地域の自然植生であるケヤキ、シラカシ、エノキなどが植えられており、当時の森の雰囲気を味わうことができます。

体験学習ゾーン

広場エリア: 芝生広場には掘立柱建物と石囲炉が再現されており、実際に触れて体験することができます。縄文時代の道具や技術に触れることで、より深く歴史を理解することができます。
憩いのエリア: ベンチやトイレが設置されており、ピクニックや休憩に利用できます。

エントランスゾーン

ソメイヨシノに囲まれた空間で、現代から縄文時代へとタイムスリップするような感覚を味わえます。

公園情報

開園時間: 午前8時30分～午後5時00分
休園日: 年末年始（12月28日～翌年1月3日）
入園料: 無料
所在地: 岐阜県各務原市鵜沼三ツ池町6-342
アクセス:
各務原市ふれあいバス稲羽線「恵みの湯」バス停下車、徒歩約15分
名鉄各務原線 二十軒駅下車、徒歩約15分
JR高山本線 各務ケ原駅下車、徒歩約25分
駐車場:
第1駐車場：大型バス3台、普通車17台
* 第2駐車場：普通車34台

その他

炉畑遺跡公園内には、各務原市の有形民俗文化財に指定されている旧桜井家があります。現在は老朽化のため修復工事中ですが、当時の建築様式を伝える貴重な建物です。また、出土品は各務原市立中央図書館の3階にある各務原市埋蔵文化財調査センターに展示・保管されています。

炉畑遺跡公園は、縄文時代の生活を身近に感じられる貴重な場所です。ぜひ一度訪れて、古代の人々の暮らしに思いを馳せてみてください。

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