烏原貯水池

烏原貯水池は、神戸市兵庫区千鳥町にある1905年（明治38年）に竣工した人工湖です。新湊川水系の石井川と天王谷川を水源としています。ダムの正式名称は立ヶ畑堰堤（たちがはたえんてい）です。

周辺は「水と森の回遊路」として整備されており、親水公園として神戸市民に親しまれています。地元では「水源地」と呼ばれることも多いです。

概要

烏原貯水池は、立ヶ畑堰堤によって作られた人造湖であり、周囲の自然と調和した静かな湖畔の風景が広がります。周囲2.7kmにわたる「水と森の回遊路」が整備され、休憩用の東屋やトイレなども設置されています。立ヶ畑堰堤は、国の登録有形文化財に登録されています。

立ヶ畑堰堤

堤体は、平面半径181.81mの優美なアーチ状で、中心部は粗石と栗石をモルタルで積み上げた構造です。堰堤中央上部には四連アーチの余水吐が設けられており、満水時には自動扉が開いて水を放出します。取水塔には古典的な装飾が施され、入り口には第13代兵庫県知事の服部一三による「養而不窮」の文字が刻まれています。

ダムの概要と構造

形式: アーチ式コンクリートダム
構造: 粗石モルタル積、表面張石
堤高: 33.33m
堤長: 122.42m
湛水面積: 115,396㎡（甲子園球場の約2.9個分）
集水面積: 19.76㎢
有効貯水容量: 1,315,139m3（神戸市役所1号館の約6.9杯分）

谷口雅春生誕地

宗教家である谷口雅春は1893年（明治26年）11月22日に、現在の烏原貯水池に沈んだ場所に生誕しました。谷口は自著で、生まれた場所が水で満たされ、浄められている様子を述懐しています。

交通アクセス

JR「三ノ宮駅」または「神戸駅」から神戸市バス7系統「石井町」下車、徒歩15分
神戸電鉄「鵯越駅」から徒歩20分
駐車場はありません

脚注

出典

神戸市公式サイト - 烏原貯水池のあらまし
Googleマップ

烏原貯水池