照準ポッド

照準ポッド（Targeting Pods, TGP）

照準ポッドは攻撃機が特定の目標を見つけ出し、レーザー[[誘導爆弾]]などの精密誘導兵器（PGM）を正確に目標へ向けるための重要な指示装置です。この技術は1960年代半ばに初期のPGMに関連して開発され、以来多くの進化を遂げています。

分類と機能

照準ポッドは主にレーザー目標指示装置として分類されます。レーザー[[誘導爆弾]]を設計するためには、目標から反射されるパルスレーザー光の位置を特定する必要があります。それにより、航空機の照準システムは正確な目標に照準を合わせることができます。

基本的な照準機能を持つ最も単純な装置の一例として「Pave Penny」が挙げられます。この装置はレーザーを使用せず、レーザーセンサーのみで位置情報を取得します。より高度なシステムには、目標までの距離を計算するレーザー距離計が組み込まれていることがあり、寸法情報を航法および攻撃システムに提供します。これにより、測距と追跡両方の機能を持つレーザー目標追跡装置および指示装置（LRMTS）が実現されます。

特定の照準システムには、レーザー誘導兵器の目標を指定できる機能が搭載されており、攻撃機の乗員が個々の目標や友軍部隊を指定することが可能です。1970年代のLRMTS、特に固定内部ユニットでは、目標指定に必要な出力やスラントレンジが不足していました。そのため、地上からの目標指定や航空機による前線航空管制が求められました。

電子光学センサー

照準ポッドには基礎的な電子光学センサー（EOセンサー）が組み込まれていることが一般的で、これは拡大レンズを備えたCCTVカメラのようなものです。これにより、乗務員は目標を把握し、特定する際の支援を受けることができます。夜間や悪天候時の運用を考慮して、多くのEOセンサーには高感度の光増幅システムが装備されています。通常の視覚的なEOセンサーに加え、前方監視型赤外線（FLIR）を使用することで、暗闇の中での目標把握を支援する仕組みもあります。これを赤外線検索追尾システム（IRST）と呼びます。

レーダー技術

照準ポッドには、内部に小型レーダーセットを含むものがあります。特に、捜索レーダーを備えていない航空機向けに開発されたシステムもあります。例えば、アメリカ空軍のA-10 サンダーボルトIIは、夜間全天候型攻撃に適したシステムを有しています。今日、レーザーや赤外線システムは、相手に探知されにくく、目標への警告が少ないことから人気を集めています。また、レーザーは空中射撃においてより正確な測距データを提供できるため、威力が増しています。

照準ポッドの例

照準ポッドの種類は多岐にわたります。以下は代表的な装置の一部です：

• - レーザースポットトラッカーポッド
• - Pave Penny
• - ATLISシリーズ（ATLIS, ATLIS II）
• - Loong Eyeシリーズ（Loong Eye I, Loong Eye II）
• - AN/AVQ-10
• - FLIRポッド（AN/ASQ-228 ATFLIRなど）
• - タリオス
• - WMD-7

これらの装置は、それぞれ異なる機能や特性を持ちながら、現代の航空攻撃において重要な役割を果たしています。各照準ポッドは、その技術の特性や目的に応じて、特定のミッションに適した機器として使用されます。

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