熊本市電健軍線

健軍線について

健軍線（けんぐんせん）は、熊本県熊本市の中央区に位置する水前寺公園停留場から、東区にある健軍町停留場を結ぶ、熊本市交通局（熊本市電）の主な軌道路線です。この路線は、熊本県庁や熊本市総合体育館、さらには熊本県立図書館など、多くの重要施設の近くを通過しており、地域住民だけでなく観光客にとっても重要な交通手段となっています。

基本情報

健軍線の営業距離は約3.0kmで、電停は全9駅（起終点を含む）があります。この路線の全線は複線として設計されており、ただし健軍町停留場の部分のみ単線となっています。また、全線にわたり電化が施されており、直流600Vの電力で運行されています。

運行形態

健軍線では、2つの系統が運行されています。

• - A系統（田崎橋 - 健軍町）: 健軍線の全区間を4〜7分間隔で運行。
• - B系統（上熊本 - 健軍町）: 健軍線の全区間を7〜11分間隔で運行。

歴史

健軍線の歴史は1945年に始まります。5月6日には、水前寺（現・水前寺公園）から三菱工場前間が開業し、いくつかの停留場が新設されました。その後、1947年には三菱工場前が健軍町停留場に改称され、1950年には商業高校前が追加されました。開業から続々と新しい停留場が開設され、1969年には動物園前停留場が開業しました。1992年には動植物園前停留場に改称され、2011年にはさらに名称変更が行われました。最も最近の変更は2019年に行われ、神水・市民病院前が神水交差点停留場に改名されました。

延伸計画

健軍線には延伸計画がいくつかあり、これにより運行網が拡大する可能性があります。2004年には動植物園正門への延伸案が報じられ、約10億円の事業費が見込まれた計画でした。この計画は、動植物園入口停留場からさらに800メートル延ばし、交換設備付きの電停を設けることを目的としていました。しかし、検討の結果、採算性や周辺環境への影響が懸念されることから、実現には至りませんでした。

また、2016年には自衛隊（健軍駐屯地）への延伸が優先計画の一つとして浮上しました。市は2017年に自衛隊ルートを優先することを決定し、2024年に「東町線」と名付けた仮称の延伸区間が計画されています。しかし、2025年の開通予定については各種運行トラブルが影響し、スケジュールの見直しが決定されました。

まとめ

健軍線は、熊本市内で重要な役割を果たしている市電の路線です。沿線には多くの施設があり、地域に密着した存在として運行されています。歴史的にも多くの変遷があり、今後の延伸計画にも注目が集まっています。この路線がさらに発展することで、地域の交通利便性も向上することが期待されています。

もう一度検索