熊本県立球磨工業高等学校

熊本県立球磨工業高等学校

熊本県人吉市城本町に位置する熊本県立球磨工業高等学校は、地域に根ざした工業教育を提供する公立高校です。「球磨工（くまこう）」の通称で親しまれています。しかし、熊本県内では「くまこう」と言うと熊本工業高等学校を指すことが一般的です。

特色

球磨工業高等学校は、学科の専門性に加え、部活動も活発なことで知られています。特に、カヌー部は全国高等学校カヌー選手権大会や国民体育大会、全国高校総体などの全国大会で優秀な成績を収めています。また、弓道部も県内上位の常連として知られています。

全国でも数少ない専門コースとして伝統建築コースを設置しており、大工の棟梁や宮大工といった、日本の伝統建築を支える人材の育成を目指しています。

設置学科

機械科
電気科
建築科（建築コース、伝統建築コース）
建設工学科
伝統建築専攻科（専攻科）

建築科には、一般的な建築を学ぶ建築コースと、伝統的な建築技術を学ぶ伝統建築コースがあります。伝統建築コースは、公立高校では珍しい大工職人育成のための専門コースとして注目を集めています。

伝統建築専攻科は、高校卒業後の進路として、さらに専門的な知識・技術を深めるための2年間の専攻科です。

山田神社の仮社殿

伝統建築コースの生徒が製作した祠は、東日本大震災で被災した福島県南相馬市の山田神社の仮社殿として移設され、生徒たちが現地で鳥居の製作にも携わりました。この活動は、伝統技術を学びながら社会貢献を果たす貴重な経験となっています。

沿革

1963年4月1日 - 開校
1970年3月31日 - 土木科を新設
1989年4月1日 - 建築科を学科内改編。建築コースと伝統建築コースに変更。
1996年4月1日 - 土木科を建設工学科に改編。
2004年4月1日 - 伝統建築専攻科を新設。

教育方針

地域に信頼される人づくり
目標進路の達成
部活動の活性化
母校愛、郷土愛の育成と国際理解の高揚

学校行事

球磨工フェスタ（文化祭）や体育大会などの行事を通して、生徒間の交流や地域との連携を深めています。

部活動

運動部、文化部ともに活発な活動を展開しています。

運動部：カヌー部、野球部、弓道部、柔道部、陸上競技部、水泳部、卓球部、サッカー部、バスケットボール部、バレーボール部、ソフトテニス部、空手道部、剣道部、ハンドボール部
文化部：写真部、美術部、電気工作部、溶接部、伝統建築部、クッキング同好会、囲碁・将棋サークル、環境調査サークル、測量サークル

交通アクセス

JR肥薩線人吉駅より徒歩20分
くま川鉄道湯前線人吉温泉駅より徒歩20分

著名な出身者

恒村勝美（プロ野球選手）
田中光吉（プロボクサー）
井上清登（カヌー選手）

参考文献

笠井一子 『棟梁を育てる高校 球磨工高伝統建築コースの14年』、草思社、2003年（ISBN 4-7942-1194-5）

外部リンク

* 熊本県立球磨工業高等学校

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