人吉駅

人吉駅



熊本県人吉市に位置する人吉駅は、九州旅客鉄道（JR九州）とくま川鉄道が共同で使用する駅です。JR九州の肥薩線と、くま川鉄道の湯前線が乗り入れており、湯前線の起点となっています。くま川鉄道の駅は「人吉温泉駅」という名称で、駅番号は1です。

概要



人吉駅は、熊本県球磨地方の中心都市である人吉市の代表駅であり、すべての列車が停車します。肥薩線の運行上の拠点であり、多くの列車が当駅を発着します。かつては特急や急行など様々な優等列車が停車していましたが、2016年3月のダイヤ改正で廃止され、現在は快速列車と普通列車のみが停車します。

しかし、2017年春からは、新しい観光特急列車「かわせみ やませみ」が熊本駅～当駅間で運行を開始しました。また、SL人吉の運行も行っており、観光客に人気の駅です。

湯前線は、かつては八代方面への直通運転がありましたが、現在は当駅～湯前駅間のみの運行となっています。

歴史




駅名の由来



駅名は、開業時の地名である球磨郡人吉町に由来します。周辺に日当たりの良い盆地が多く、「日豊（ひとよし）」と呼ばれていたものが「人吉」に転化したとされています。

駅構造



人吉駅は、地上駅で、単式ホーム1面1線と島式ホーム2面4線の計3面5線のホームを有しています。JR九州は駅本屋寄りの2面3線を、くま川鉄道は最も遠い1面2線を使用します。

ホーム間の移動には、かつては跨線橋が使われていましたが、老朽化のため、2013年に構内踏切が設置されました。くま川鉄道へは、構内踏切のほか、駅横の自由通路でも連絡可能です。

駅構内には車両基地があり、SL人吉などの車両の整備が行われています。この車両基地には、現役唯一の石造車庫が残っています。JR九州の駅は直営駅で、みどりの窓口が設置されています。駅本屋には待合室や観光案内所などがあります。

のりば



1番のりばと3番のりばは八代方面からの列車が、2番のりばと3番のりばは吉松方面への列車が使用します。湯前方面へは3～5番のりばから出発します。

2016年3月のダイヤ改正で、吉松駅から八代駅への直通列車が復活し、吉松方面から1番のりばへ直接乗り入れる列車が復活しました。

利用状況



  • - JR九州：2017年度の1日平均乗車人員は347人です。
  • - くま川鉄道：2019年度の1日平均乗車人員は496人です。くま川鉄道の駅の中では、最も利用者が多い駅です。

駅弁



人吉駅では、「人吉駅弁やまぐち」が駅弁を販売しており、全国的にも珍しい立ち売りも行っています。主な駅弁は以下の通りです。

  • - 栗おこわ
  • - 栗めし
  • - 鮎ずし

駅周辺



駅周辺には、人吉市街地が広がっており、観光名所や温泉地があります。

  • - 駅至近（北側）
- 大村横穴群（国指定史跡）
- 人吉城本簡易郵便局
- 人吉市立人吉西小学校
- 熊本県立球磨工業高等学校
- 村山公園
- 人吉市立第二中学校
- 人吉測候所
- くま川鉄道本社
- 人吉郵便局
- 青井阿蘇神社
- 人吉産交（バスセンター）
- 人吉温泉
- 球磨川下り清流コース発船場
- 人吉城址
- 人吉市役所
- 人吉市立第一中学校
- 永国寺

駅前には、からくり時計やホテル、土産物店などがあります。駅西側には、ロータリーとバス停、駐輪場、駐車場があります。また、「人吉鉄道ミュージアムMOZOCAステーション868」も併設されています。

バス路線



駅からは、産交バスや人吉市予約型乗合タクシー、やまえ乗合バスなどが利用できます。

その他



人吉駅は、アニメ『夏目友人帳』の舞台としても知られています。駅構内には、作品の舞台探訪マップやグッズなどが展示されています。

隣の駅



- 西人吉駅 - 人吉駅 - 大畑駅
- 人吉温泉駅 - 相良藩願成寺駅

人吉駅は、鉄道ファンや観光客にとって、魅力的な駅の一つです。

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