熊本県立装飾古墳館

熊本県立装飾古墳館

熊本県立装飾古墳館（くまもとけんりつそうしょくこふんかん）は、熊本県山鹿市鹿央町に位置する考古学博物館で、国の史跡としても指定されている岩原古墳群の一部として知られています。この施設は、周囲に県指定の岩原横穴墓群があるなど、歴史的な背景を持つ場所に存在します。

装飾古墳について

「装飾古墳」とは、内部の石室や石棺及び崖面に造られた横穴墓の壁面に絵や文様が描かれた古墳のことを指します。日本には約600基の装飾古墳が存在し、その中で約200基は熊本県にあります。これは熊本が全国で最も多くの装飾古墳を有する地域である証と言えるでしょう。

沿革

この博物館は、1979年に文化庁が提唱した「風土記の丘」設置構想に基づき、熊本県によって整備が進められました。特に、菊池川流域の山鹿市や鹿本郡鹿央町、玉名郡菊水町の3地区が「肥後古代の森」として指定され、1992年4月15日に現在の装飾古墳館が開館されました。施設の設計を担当したのは著名な建築家、安藤忠雄氏です。

施設の紹介

本館

• - 常設展示室: 熊本県内の遺跡や出土品を中心に、菊池川流域の遺産を紹介しています。
• - 第二常設展示室: 肥後古代の森エリアにあたる史跡や出土品に焦点を当てた展示となっています。
• - 企画展示室: 特定のテーマに基づく企画展示が行われ、訪れた人々に新たな視点を提供します。
• - 装飾古墳室: 熊本県内の主要な装飾古墳の精密レプリカを展示しており、貴重な文化遺産に触れることができます。代表的な古墳としては、鴨籠古墳、井寺古墳、千金甲1号古墳等が挙げられます。
• - イマジネーションホール: オリジナル映画の上映が行われており、利用者は映像を通じて古墳の内容を深く理解できます。
• - 屋外展示場: 舟形石棺のレプリカ等が屋外に展示され、直接見学することができます。
• - 展望所: 国の史跡である岩原古墳群を一望でき、歴史を感じつつのんびりとしたひと時が過ごせます。

別館（実習棟）

この別館では、勾玉作りや火おこしといった実地体験が可能な体験学習室や、集団学習室が設けられています。また、屋外体験広場もあり、様々な体験を通じて学びを深めることができます。

利用情報

• - 所在地: 〒861-0561 熊本県山鹿市鹿央町岩原3085番地
• - 開館時間: 9:30〜17:15（最終入館は16:45）
• - 休館日: 月曜日（祝日の場合はその翌日）、年末年始（12月25日〜1月4日）
• - 観覧料: 一般は420円（団体290円）、大学生は260円（団体180円）、中学生以下や障がい者は無料（団体は20名以上）。

アクセス

バス

熊本市方面からは、熊本桜町バスターミナルより産交バスの山鹿温泉行きに乗車し、山鹿バスセンターで下車。その後、米の岳経由の玉名行きに乗り換えて「県立装飾古墳館入口」で下車し、徒歩約20分です。玉名市方面からも同様にアクセスが可能です。

自動車

九州自動車道の菊水インターチェンジから8km、植木インターチェンジからは12kmの距離に位置しています。

関連施設

この館近くには、歴史公園鞠智城・温故創生館もあり、熊本県山鹿市菊鹿町から菊池市にかけて広がる鞠智城の歴史を体験することができます。

最後に

熊本県立装飾古墳館は、古代の歴史と文化を深く知る事ができる貴重な場所です。訪れることで、装飾古墳の魅力だけでなく、熊本の豊かな文化 heritage を体感することができるでしょう。

もう一度検索