熊谷光久

熊谷 光久の略歴と著作

熊谷光久（くまがい てるひさ）は、1936年4月28日、山口県防府市に生まれた著名な元航空自衛官であり、軍事史の専門家、そして評論家として知られています。また、著作のジャンルによってペンネームとして熊谷直（くまがい ただす）を使用しています。

経歴

彼の学びの舞台は1959年に始まり、防衛大学校の航空工学科を卒業。以降は航空自衛隊にて指揮官としてキャリアを積みました。1970年からは航空自衛隊幹部学校や防衛大学校、統合幕僚学校、防衛研究所に在籍し、研究員や教官として多岐にわたる軍事教育に携わりました。特に、リーダーシップ論や組織管理論、そして軍事史や軍制史に関する研究に力を入れました。1991年には防衛庁を定年退官し、以後は軍事史家として著作活動を続けることとなります。

家系

彼の家系は父方・母方ともに長州藩士という背景を持ち、歴史に深く根ざした家庭環境で成長しました。

主な著作

熊谷光久名義の著書

• - 『日本軍の人的制度と問題点の研究』（国書刊行会、1994年）
• - 『日本軍の精神教育　軍紀風紀の維持対策の発展』（錦正社、2012年）

熊谷直名義の著書

• - 『軍学校・教育は死なず』（光人社、1988年）
• - 『日本の軍隊ものしり物語』（光人社、1989年）
• - 『琉球・沖縄受難史』（新人物往来社、1993年）
• - 『日本の決断』（実業之日本社、1995年）
• - 『毛利家のシーパワーに学ぶ』（成山堂書店、2005年）
• - 『帝国陸海軍の基礎知識』（光人社、2007年）
• - 『軍用鉄道発達物語』（光人社、2009年）
• - 『日本海軍はなぜ敗れたのか』（徳間書店、2010年）

これらの著作により、彼は軍事教育や歴史の多様な側面に光を当てています。

論考と研究

熊谷は、数多くの論文を執筆し、日本の軍事史および軍制についての見識を深めました。彼の研究は、歴史的な文脈の中で現代の防衛力や軍事教育の重要性についての理解を広めることを目的としています。

一部の論文は以下の通りです。

• - 「防衛力の大きさを算定するための統計的関係式」(1977年)
• - 「海軍兵学校教育が軍部外から受けた影響について」(1979年)
• - 「日本陸海軍の精神教育」(1980年)
• - 「明治期の西欧軍制の輸入と影響」(1982年)

これにより、彼は日本の軍事史学界において重要な地位を確立しました。

監修

熊谷は、書籍の監修も行っており、その中には「写真と図解でたどる 日本軍の歴史」(宝島社、2014年)も含まれ、わかりやすい形での軍事の解説が評価されています。彼の作品は学術的な深みを持ちながらも、広く一般の読者に対しても理解できる形で情報を提供しています。

まとめ

熊谷光久の業績は、日本の軍事教育と歴史研究において非常に重要なものとされています。彼の継続的な著述活動や研究は、未来の世代にとって貴重な学問的資源となることでしょう。

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