メディカル・ホームコメディ 熱っぽいの!:概要
1988年4月14日から
7月7日まで、フジテレビ系列で放送された
テレビドラマ『メディカル・ホームコメディ 熱っぽいの!』は、全11話と番外編からなるホームコメディ作品です。
南野陽子演じる主人公の南条円は、
神戸の大病院の一人娘。親のすすめた縁談を拒否し、家出同然に上京します。そこで、花岡病院という家族経営の病院で、見習い
看護師として働くことになります。
このドラマは、円と花岡家の人々、そして病院の医療スタッフたちとの関わりを通して、様々な出来事や恋愛模様を描いています。個性豊かなキャラクターたちが織りなすドタバタ劇と、時に切ない恋愛模様が、視聴者の心を掴みました。演出は
若松節朗、小野原和宏、服部嘉和の3名。脚本は大久保昌一良と
土屋斗紀雄が担当。主題歌は
Winkの「
Sugar Baby Love」、挿入歌は同グループの「風の前奏曲(プレリュード)」が使用され、ドラマを盛り上げました。
主要登場人物
南条円(なんじょう まどか):南野陽子
主人公。南条病院の院長の娘で、家出をして上京。花岡病院で身分を偽って見習い看護婦として働き始めます。優しく、少し気が弱い一面を持ちながらも、持ち前の明るさで周囲を巻き込んでいきます。花岡家の医師である健に惹かれていきます。
花岡康(はなおか やすし):村上弘明
花岡病院の外科医。東大医学部卒のエリート医師で、プライドが高く、円とは時に衝突しますが、次第に惹かれていきます。兄である健と、次期院長を争うライバル関係にあります。
花岡優(はなおか まさる):中村繁之
花岡家の三男で医大生。遊び人な一面を持つ一方で、円に好意を抱いています。酒に弱いという意外な一面も。
森雪子(もり ゆきこ):工藤静香
見習い看護婦で、東北弁を話す。夜間の看護学校に通いながら花岡病院で働いています。円と同じ花岡家の離れに住み込み、優に憧れています。
南野陽子との共演は、当時人気絶頂のアイドル同士の共演として大きな話題となりました。
花岡健(はなおか たけし):田代まさし
花岡家の長男で、内科・小児科医。子供にも人気があり優しい性格ですが、気が弱く、酒好きという一面も。佐山とは幼馴染みで親友であり、毎晩一緒に酒を飲み明かしています。次期院長候補の一人ですが、医師としての腕は兄弟の中でも劣るとされており、父からも認められていません。円のことが好きですが、なかなか気持ちを伝えられずにいます。
佐山忠治(さやま ちゅうじ):所ジョージ
弁当屋「佐山キッチン」の店主で、花岡病院に弁当を配達しています。健とは幼馴染みで親友。第1話では盲腸で倒れ、康によって緊急手術を受けることになります。健と同様に大の酒好きで、毎晩居酒屋で酒を酌み交わしています。
その他、個性豊かな看護師や病院関係者
石毛英子(
山瀬まみ)、中畑君子(松居直美)、広岡理子(
高橋ひとみ)、長島千枝(村上里佳子)、花岡良子(
相川恵里)、川上冴子(
梶芽衣子)、南条(円の父、
加藤武)、花岡秀朗(花岡病院院長、
二谷英明)など、多くの魅力的なキャラクターが登場します。
花岡病院を舞台にした様々なエピソード
ドラマは、花岡病院を舞台に、医師や
看護師、患者など様々な人間模様が描かれています。それぞれのキャラクターの個性や人間関係、恋愛模様、そして病院で起こる様々な出来事が、軽妙なタッチで描かれ、視聴者を惹きつけました。また、当時の流行や社会情勢も反映されており、時代背景を感じさせる要素も含まれています。
撮影場所と映像ソフト
花岡病院の外観は、世田谷区にある成城木下病院が使用されました。病院内のシーンは、
渋谷ビデオスタジオ内に作られたセットで撮影されました。河原のシーンは、狛江市猪方4丁目の多摩川の土手で撮影され、現在でも「禁漁区」の看板が残っていると言われています。
2019年にはCS・
ホームドラマチャンネルで再放送されましたが、
2024年現在、映像ソフト化はされていません。