熱塩温泉

熱塩温泉

熱塩温泉は、福島県喜多方市熱塩加納町に位置する歴史ある温泉地です。かつての陸奥国、後の岩代国に属し、豊かな自然に囲まれています。

泉質

熱塩温泉の泉質は塩化物泉で、源泉温度は64℃から72℃と高めです。その名の通り、塩分濃度が高く、体が温まるのが特徴です。古くから「子宝の湯」としても知られ、リウマチ性疾患や更年期障害などへの効能も期待されています。

温泉街の様子

熱塩温泉は、古くからの湯治場として栄えてきました。最盛期に比べると宿の数は減りましたが、現在も山形屋が営業を続けています。日帰り入浴施設も1軒あり、気軽に温泉を楽しめます。また、示現寺前には足湯があり、散策の途中に立ち寄るのもおすすめです。温泉街の周囲には、樹齢1000年を超える大樹が点在し、歴史と自然を感じることができます。

歴史

熱塩温泉の歴史は古く、この地域がかつて海底であったことに由来します。地殻変動によって熱せられた海水が湧き出し、温泉となったと言われています。

開湯は1375年（永和元年）で、示現寺を開いた源翁和尚によって発見されたと伝えられています。1611年（慶長16年）頃の大地震により、2つあった源泉のうち淡水泉が枯渇したとされています。それまでは、塩を取るための塩井もあったそうです。

1938年（昭和13年）には日中線熱塩駅が開業し、アクセスが向上しましたが、1984年（昭和59年）に廃止されました。

2013年（平成25年）には、梅雨前線による大雨（平成25年7月豪雨）で湯上沢にて土石流が発生し、旅館1軒が土砂に埋没する被害を受けました。その後、砂防ダムが建設され、防災対策が強化されています。

アクセス

熱塩温泉へは、JR磐越西線喜多方駅から北へ約10kmの距離です。かつて運行されていた路線バスは廃止されましたが、現在は平日に予約型乗合交通「みんべえ号」が運行されています。

車の場合、磐越自動車道会津若松インターチェンジから約27分、米沢市街地からは約40分です。

その他

近隣には、熱塩加納保健福祉センター「夢の森」があり、ナトリウム・カルシウム - 硫酸塩・塩化物温泉である大森温泉の施設も利用できます。

参考文献

『まっぷる 福島 会津・磐梯'23』昭文社、2022年2月16日。ISBN 978-4398295750。

外部リンク

熱塩温泉旅館協同組合

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