熱海警察署

熱海警察署の概要

静岡県熱海市に本署を構える熱海警察署（あたみけいさつしょ）は、風光明媚な温泉観光地として知られる熱海市全域を管轄する静岡県警察所属の警察署です。市の治安維持、市民の安全確保、そして国内外からの観光客が安心して滞在できるよう日々の活動を行っています。

本署は熱海市福道町3丁目19番地に所在しており、公共交通機関を利用する場合、JR伊東線「来宮駅」からは徒歩でおよそ1分という非常に近い距離にあります。また、伊豆箱根バスを利用される方も、「来宮駅入り口」停留所から徒歩約1分でアクセス可能です。

沿革

熱海警察署の歴史は古く、明治時代初期にまで遡ります。1875年（明治8年）12月25日、当時の賀茂郡熱海村に「熱海分屯所」が設けられたのが始まりです。

翌1876年（明治9年）には「第九大区第二巡査分屯所」と名称を変え、その後、韮山第二出張所、警察第三出張所といった上位機関の管轄下に入り、名称も変更されましたが、「第九大区第二分屯所」へと戻された時期もあります。

1877年（明治10年）2月8日には「韮山警察署熱海分署」となり、1879年（明治12年）に韮山警察署が三島警察署と改称された後も、熱海分署としてその体制が続きました。

1889年（明治22年）3月20日には新たな分署庁舎が建設され、施設の拡充が図られました。

大正時代に入り、地域の重要性の高まりと共に、1926年（大正15年）7月1日にはついに熱海分署が「熱海警察署」へと昇格を果たします。これは、熱海地域における警察力の強化を示す重要な節目となりました。

第二次世界大戦後、日本の警察制度が大きく変革された1948年（昭和23年）3月7日、（旧）警察法が施行され、自治体警察制度が導入されます。これにより熱海市には「自治体警察熱海市警察」が誕生し、市街地を管轄しました。一方、当時の網代町（現在は熱海市の一部）は、国家地方警察である田方地区警察署の管轄となりました。

この時期、特筆すべき出来事として、同年11月には県内で初めてとなる警察通報用電話「110番」が熱海警察署に設置されました。これは、現代の緊急通報システムの先駆けとなる画期的な取り組みでした。

1954年（昭和29年）7月1日、新たな警察法が施行され、現在の静岡県警察が発足します。これにより自治体警察熱海市警察と国家地方警察田方地区警察署は廃止統合され、「静岡県熱海警察署」として一本化されました。

その後の施設整備としては、1965年（昭和40年）6月18日に旧庁舎が新築落成。さらに時代を経て、1987年（昭和62年）1月12日には現在の庁舎が竣工し、現在に至る活動拠点となっています。

組織

熱海警察署には、署長を筆頭に、地域の安全と秩序を守るために様々な部署が設置されています。主な組織としては、署の運営や人事・会計などを担う「警務課」および「会計課」（次長兼業務管理官が統括）の他、市民の生活安全に関わる事案を担当する「生活安全課」、地域パトロールや地理案内などを行う「地域課」、各種犯罪捜査を行う「刑事課」、交通違反の取締りや交通事故対応にあたる「交通課」、そして警備に関わる「警備課」が置かれています。

管内の交番・警察官駐在所

熱海警察署の管内には、地域住民に身近な警察拠点として、以下の交番と警察官駐在所が配置されています。

交番
熱海駅前交番
南熱海交番
伊豆山交番
中央交番
紅葉ヶ丘交番
警察官駐在所
泉警察官駐在所

これらの交番や駐在所は、地域との連携を密にし、パトロールや相談対応などを通じて、地域の安全・安心を守る最前線となっています。

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