片山金章

片山金章の生涯と業績

片山金章（かたやま きんしょう、1897年2月15日 - 1983年12月29日）は、日本を代表する法学者として商法、民法、英米法の分野で多大な貢献を果たしました。彼は、広島県沼隈郡山波村（現在の尾道市）で生まれ、法学の分野での道を歩み始めました。

学歴とキャリアの始まり

片山は1914年に広島県立尾道商業学校を卒業した後、1919年には中央大学経済学部を卒業しました。彼は卒業後すぐに中央大学に助手として就職し、その後の数年間で順調に昇進を果たしました。1922年には専任講師、1923年には教授に就任し、さらに1924年にはフランス・ドイツに留学して民法の研究を行いました。この海外留学は彼の学問に多大な影響を与えました。

学内での役割とリーダーシップ

1937年には中央大学の評議員に任命され、1947年には法学部長として大学の発展に寄与しました。また、1948年には中央大学通信教育部の初代部長として、遠隔教育の推進に尽力しました。1949年には日本比較法研究所の副所長に就任し、法学の研究を続けました。1958年には中央大学の学長に就任し、学校法人中央大学の理事としても活動しました。彼のリーダーシップの下、大学はさらなる発展を遂げました。

研究と著作

片山金章は、その学問的な成果として多数の著作を残しました。特に、1950年に出版された『物権法』は高く評価されています。また、彼は高窪喜八郎と共編で『民法物権編』（1958年）を著し、法律の発展に寄与しました。1962年には法学博士の学位を取得し、「不當利得制度の自然法的基礎」という論文を発表しました。

教育者としての側面

片山は教員としても多くの門下生を育てました。有名な卒業生には船越隆司や新田孝二（名誉教授）、崎田直次、鹿毛継雄などがいます。彼の教えは多くの法学者に影響を与え、その後の世代へと受け継がれています。

受賞歴と名誉

彼の功績は多くの賞賛に値し、1968年には勲二等瑞宝章を受賞しました。1983年には従三位に叙され、彼の長年にわたる法学への貢献が認められました。これらの受賞は、彼の偉大な業績とその重要性を象徴しています。

最後の年々

1967年に中央大学を定年退職した後、名誉教授の称号を得た片山は、明治学院大学法学部に教授として迎えられました。大学では法学部長を務め、その後法律科学研究所の所長として、法律の研究を続けました。1978年には明治学院大学を退職し、生涯を通じての活動を終えました。

結論

片山金章の業績と思想は、現在の法学の発展にも大きな影響を与え続けています。彼はただの学者であるだけでなく、法律教育の重要性を認識し、それに努めた教育者でもありました。彼の名前は、法学の歴史に刻まれ続けることでしょう。

もう一度検索