牛深港

牛深港（うしぶかこう）

熊本県天草市に位置する牛深港は、熊本県が管理する地方港湾です。天草下島の南端に位置し、東側には長島海峡を挟んで長島が所在します。古くから長崎県と鹿児島県の接点として重要な役割を担ってきました。

概要

1967年には牛深港と長島の蔵之元港を結ぶフェリーが就航し、長崎・熊本・鹿児島の3県を結ぶ観光ルート「西九州サンセットライン」の一部として、地域の観光振興に貢献しています。

また、南側に位置する下須島が天然の防波堤となることに加え、港内の水深が深いことから、自然災害発生時等の避難港としても利用されてきました。牛深港は、港湾区域（地方港湾）と漁港区域（第三種漁港）が重複して指定されている、全国でも数少ない港の一つです。港の中央部には牛深ハイヤ大橋が架かっており、天草下島と下須島を結んでいます。

2015年度のデータでは、年間発着数は29,975隻、総トン数は2,353,792トン、利用客数は160,490人（乗船81,753人、下船78,737人）にのぼります。これらの数字からも、牛深港が地域経済や観光において重要な役割を果たしていることがわかります。

2011年11月25日には、牛深港一帯がみなとオアシスに登録され、道の駅うしぶか海彩館を代表施設とする「みなとオアシス天草牛深」として、観光拠点としての機能も強化されています。さらに、牛深港付近の築ノ島と法ヶ島は、日本初の海中公園（現在は海域公園）であり、「うしぶか海の駅」として海の駅にも登録されています。これにより、牛深港は地域住民だけでなく、観光客にとっても魅力的なスポットとなっています。

航路

牛深港からは、三和フェリーが運航する蔵之元港への航路が利用できます。江崎汽船グループの三和商船がフェリー「第二天長丸」を1日に10往復運航しており、地域間の交通を支えています。

港湾施設

牛深港には、以下の港湾施設が整備されています。

物揚場（-4.0m×180m）
物揚場（-3.0m×70m）
物揚場（-2.0m×90m）
フェリー岸壁
旅客船浮桟橋（2基、20m×4バース）
旅客待合所
野積場（7,367m2）

これらの施設は、船舶の安全な航行や、旅客の円滑な移動をサポートしています。

関連項目

日本の港湾一覧#熊本県

脚注

1. 『港湾統計（年報）』国土交通省、2016年。 https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&toukei=00600280&kikan=00600。2017年4月16日閲覧。

外部リンク

熊本県港湾協会 - くまもとの港
九州地方整備局 - みなとオアシス天草牛深
* 海の駅ネットワーク事務局 - うしぶか海の駅

これらの情報から、牛深港は単なる港湾施設としてだけでなく、地域経済、観光、防災など、多岐にわたる役割を担っていることがわかります。今後も、地域社会に貢献する重要な拠点として発展していくことが期待されます。

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