特殊作戦部隊 (セルビア)

特殊作戦部隊（JSO）とは

特殊作戦部隊（Јединица за специјалне операције; ЈСО）は、かつてユーゴスラビア、後のセルビアの国家保安総局（SDB）の管轄下にあった準軍事警察特殊部隊です。レッドベレー、あるいは初代指揮官の名からフランキーズとも呼ばれました。

歴史

1991年、クロアチア紛争の激化に対応するため、フランコ・シマトビッチの私兵部隊としてその起源を持ちます。この部隊は、アルカン・タイガーなどの民兵を吸収し、SDBの管理下で1996年にJSOとして再編されました。1998年には、ミロラド・ウレメクがシマトビッチの後任として指揮官に就任しています。

JSOは、コソボ紛争やプレシェヴォ渓谷危機など、数々の紛争や危機鎮圧作戦に参加しました。しかし、その過程で多くの戦争犯罪に関与したとされ、白色テロや犯罪組織との連携も指摘されています。

2001年には、旧ユーゴスラビア国際戦犯法廷（ICTY）への協力姿勢を示し始めたセルビア政府に対し、公然と反旗を翻しました。ベオグラード-ニシュ間の高速道路を数日間封鎖するという大胆な行動に出ています。

この反乱は失敗に終わり、その後、ゾラン・ジンジッチ首相の暗殺事件を首謀したとして、2003年にJSOは解体されることとなりました。

指揮官

フランコ・シマトビッチ (1991年～1998年)
ミロラド・ウレメク (1998年～2003年) - 元フランス外人部隊員であり、アルカン・タイガーの副司令官も務めました。

解体後

JSO解体後、隊員たちは解雇されるか、他の警察機関へと移籍しました。シマトビッチやウレメクなど、JSOの犯罪行為に深く関与した指揮官たちは拘束され、ICTYで起訴され、長期の刑に服することとなりました。

その後、JSOの後継として対テロ部隊（PTJ）が創設されましたが、2016年にPTJはSAJ（Special Anti-Terrorist Unit）に併合されています。

関連項目

ジェリコ・ラジュナトヴィッチ (アルカン)
セルビア義勇親衛隊 (アルカン・タイガー)
* ゼムン・クラン - JSOと癒着していたとされる犯罪組織

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