玉亭型揚陸艦

玉亭型揚陸艦について

玉亭型揚陸艦（別名: 玉庭型）は、中国人民解放軍海軍に所属する大型揚陸艦の一群であり、NATOコードネームが付けられています。砲艇や戦車の揚陸を主な目的として開発されており、各型には異なる名称と特性があります。前期型の玉亭I型は072-II型、大型揚陸艦として知られ、後期型の玉亭II型は072-IIA型および072-III型と呼ばれています。

玉亭I型 (072-II型)

玉亭I型は、先に開発された072型（玉坎型）の改良版として設計されています。この艦級は、海岸に擱座し、兵員や車両を安全に揚陸するために特化した形状を持っており、艦首には観音開きの扉（バウ・ドア）とバウ・ランプを装備しています。これにより、迅速な揚陸作業が可能になります。

全長は072型と同じですが、幅が拡張されているため、満載排水量が1,000トン以上増加し、総合的な輸送能力が高まっています。搭載可能な面積は810 m²、積載量は500トンで、水陸両用戦車を約10両搭載可能です。また、海軍陸戦隊からの250名が乗艦することができます。

艦尾にはウェルドックが設けられており、水陸両用車両や724型エアクッション揚陸艇の発進と収容に便利なように設計されています。この艦級はまた、煙突の両側にLCVP上陸用舟艇を2隻から4隻搭載可能なスペースも確保しています。ただし、ドック上部にはヘリコプター甲板が設置されていますが、ハンガーはありません。そのため、航空関連の装備は少し簡素化されています。

玉亭II型 (072-IIA・072-III型)

玉亭II型は、072-II型と同様の排水量を持ちながら、全長を約130メートルに増加させ、幅は16メートルに狭めています。このデザイン変更により、造波抵抗の軽減が図られています。また、主船体の乾舷が高くなり、船首楼も延長され、さらなる性能向上が期待されています。

特徴的なデザインとして、上甲板とヘリコプター甲板が同じレベルになっており、艦橋構造物内には車両用のトンネルがあります。これにより、運用の柔軟性が増しており、必要に応じてヘリコプター甲板にも車両を載せることができるようになっています。艦橋構造物自体も、全幅いっぱいに広がる設計です。

さらに、2018年には艦首にレールガンと思われる大型砲塔を搭載した写真が公開され、翌年には中国中央電視台（CCTV）が艦載のレールガンが近々実戦配備される可能性があると報じました。他の報道によると、このレールガンの開発は早くも2011年から始まり、艦載化には成功したとされています。2023年には洋上試験が完了する計画とされています。

参考文献・外部リンク

これらの情報は、玉亭型揚陸艦に関する詳細な専門的な資料や外部サイトを通じて確認することができます。ウィキメディア・コモンズには、この艦級に関するさまざまな資料が掲載されており、視覚的な情報を得る上で役立つでしょう。

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