玉名市立玉名小学校

玉名市立玉名小学校の歴史と概要

玉名市立玉名小学校は、熊本県玉名市に位置していた公立の小学校であり、長い歴史を持つ教育機関でした。通称「村小」として知られ、2018年の春には144年の歴史に幕を下ろし、玉名市立玉陵小学校へと統合されました。

歴史的背景

玉名小学校の起源は1874年（明治7年）に遡ります。当初は「玉名小学校」として創立し、1886年には小学校令の施行に伴い、尋常科が設置され「尋常玉名小学校」に改称されました。その後、町村制度の導入と共に玉名村が誕生したため、1892年には学校名が「玉名尋常小学校」に変わります。1904年には高等科が併設され「玉名尋常高等小学校」となり、国民学校令の施行によって1941年には「玉名郡玉名国民学校」に改名されました。

1947年には学制改革が行われ、新しい形態の小学校「玉名村立玉名小学校」となり、1954年の市制施行により「玉名市立玉名小学校」という最終的な名称が確立されました。2008年に2学期制を導入し、時代に合わせた教育体制を整備していました。

校訓と文化

玉名小学校の校訓は「やさしく、かしこく、たくましく」であり、生徒たちに対する教育方針が込められています。また、校章は桜の花弁をデザインに取り入れ、中央に「玉」の文字を配置したシンプルながらも象徴的なものでした。校歌も1970年に制定され、作詞を丸山衛、作曲を小山卯三郎が手掛けており、校名が歌詞に含まれています。

通学区域と生徒

通学区域は、元玉名、永安寺、大坊などの地域を含む玉名市内に広がっており、卒業生は玉名市立玉陵中学校へ進学していました。この小学校は地域の子どもたちにとって、大切な学びの場であったことは間違いありません。

統合と閉校

2018年3月31日に閉校となったのは、玉名市における教育環境の再編成の一環でした。閉校後、玉名市立小学校6校が統合され新しい「玉名市立玉陵小学校」が開校しました。統合時には校舎や体育館が解体され、その跡地は2021年にくまもと県北病院として再生されました。また、閉校を記念する碑が病院内に設けられ、玉名小学校の歴史が忘れ去られることはありません。

交通アクセスと周辺情報

玉名市立玉名小学校への交通アクセスは便利で、最寄りの鉄道駅はJR九州の九州新幹線「新玉名駅」でした。また、九州産交バスの「くまもと県北病院」停留所も近くにあり、山間部の風景が広がる中、比較的アクセスが良好な立地でした。周辺には玉名市立玉陵教育機関や幼稚園、商業施設も充実しており、地域のにぎわいを支えていました。

結語

玉名市立玉名小学校は、長い歴史の中で多くの児童を育ててきた大切な教育機関でした。その閉校は地域の歴史における一つの節目であり、再編成される新しい教育の形が期待されています。

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