玉野知義

玉野知義の生涯と業績

玉野知義（たまの ともよし、1876年2月8日 - 1945年2月7日）は、明治後期から昭和前期にかけて日本で重要な役割を果たした政治家であり実業家です。彼は岡山県に生まれ、幼名は桃三郎。1886年に家督を相続し、本名を知義と改名しました。

初年期と公務員としてのキャリア

玉野知義は岡山県和気郡の東片上村にて、農業を営む玉野友吉と文の二男として誕生しました。彼は閑谷黌という学校に通いましたが、途中で中退し、その後、片上郵便局に勤務しながら経験を積むことになります。その後、和気郡書記として公務員としての道を歩み始めました。

彼は1900年に片上町助役に就任し、1902年からは片上町長として2年間その職務を全うします。更に、片上町会議員や和気郡会議員としても活躍し、1919年には岡山県会議員に選出され、3期にわたってその職にありました。これに加え、同参事会員および議長も経験し、地域社会における政策推進に尽力しました。

町長としての再任と業績

1920年には片上町長に再任され、1923年までその任期を果たす間に、交通やインフラ整備に尽力しました。特に片上鉄道の設立に寄与し、片上湾の浚渫など地域の発展に貢献しました。彼のこれらの活動は、地域経済の発展を支える基盤となりました。

実業家としての道

政治家としてのキャリアの傍ら、玉野知義は実業家としても成功を収めました。1904年頃には備前土管会社を設立し、1906年には片上町で酒造業を営むようになります。1913年には伊部町にガスエンジン発電機の電灯会社を設立するなど、ビジネスにも積極的に関わりました。

また、片上連合運送社長や岡山タクシー自動車の社長としても名を馳せ、地域の交通網の発展にも寄与しました。彼の実業に対する情熱は、政治活動にもプラスの影響を与えました。

国政への進出

玉野知義は1928年に第16回衆議院議員総選挙に岡山県第1区から立候補し、見事当選を果たしました。彼はその後も1930年、1932年、1937年と選挙に立候補し、特に1937年には再選されました。議員としての在任期間中、彼は衆議院議員倶楽部に所属し、政界において影響力を持つ存在となりました。

1942年には第21回総選挙への出馬を試みましたが、家族の事情から断念し、政治の第一線から退くこととなりました。妻の佐野が彼の酒造業経営を支えたため、彼女の反対が理由となりました。

家族と親族

玉野知義の従兄弟には、衆議院議員を務めた横山泰造がいます。家族との関係もまた、彼の政治的活動において重要な支えとなったことでしょう。

結論

1945年に亡くなるまでの間、玉野知義は岡山県において数多くの政治的、経済的な業績を残しました。彼の努力とビジョンは、地域社会の発展に確かな足跡を刻んでいます。多岐にわたる活動を通じて、彼は岡山県の歴史の中で重要な政治家として位置付けられています。

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