王金鈺

王金鈺（おう きんぎょく）

王金鈺は中華民国時代に活躍した軍人であり、彼の政治的・軍事的キャリアはその時代の動乱を反映しています。彼の生涯は、直隷派から国民革命軍への転身や、数々の重要な役職を歴任することで彩られています。彼の字は湘亭または湘汀として知られています。

幼少期と教育

王金鈺は、1910年に日本の陸軍士官学校第9期騎兵科を卒業しました。この教育により、彼の軍事的基盤が築かれました。帰国後は、直隷派の影響力の強い政治・軍事環境の中で活動を開始しました。

軍人としての活動

帰国後、王金鈺は直隷派の指導者、王占元や孫伝芳のもとで勢力を拡大しました。最初は参謀長や旅長といった役職を担い、軍の運営に関与しました。これらの役職を経て、1922年には陸軍少将の地位を得ます。

1924年には両浙塩運使として任命され、地域の経済的管理や軍事的役割を担いました。さらに、1927年には安国軍第1方面軍団の参議に選ばれるなど、彼の影響力はますます増大していきました。

国民革命軍への転身

王金鈺は1928年に中国国民党に参加し、国民革命軍の師長に任命されることで新たな道を歩み始めます。その後、彼は討逆軍第9軍の軍長や第14路軍の総司令に任命され、戦略的な指導者としての地位を確立しました。また、湘鄂贛辺区における共産党への対策にも着手しています。

政治的役割とその後

1930年には安徽省政府主席に就任しましたが、この役職はわずか2か月で没収されることとなります。この短期的な政治キャリアにもかかわらず、王金鈺は軍事参議院の参議としても活動を続け、特に1931年には第5路軍の総指揮として第2次中国共産党包囲掃討作戦に参加しました。

彼の軍事的キャリアは激動の時代背景の中での重要なものであり、彼が関わった戦闘や政治的決定は、その後の中華民国の歴史に大きな影響を及ぼしました。

死去

王金鈺は1951年に68歳でこの世を去りました。彼の生涯は、軍事と政治の交錯した複雑な歴史の中で、彼自身の足跡が残る重要なものでした。

参考文献

• - 徐友春主編『民国人物大辞典 増訂版』河北人民出版社、2007年。
• - 劉国銘主編『中国国民党百年人物全書』団結出版社、2005年。
• - 来新夏ほか『北洋軍閥史 下冊』南開大学出版社、2000年。
• - 劉寿林ほか編『民国職官年表』中華書局、1995年。

もう一度検索