球体の奏でる音楽

小沢健二『球体の奏でる音楽』：実験精神とジャズの融合

『球体の奏でる音楽』は、小沢健二が1996年に発表した3枚目のアルバムであり、その収録曲名でもあります。この作品は、従来のポップなイメージを覆し、全編ジャズアレンジに挑戦した異色作として知られています。東芝EMIからリリースされ、2002年には再発もされました。

ミニアルバム構成と豪華ゲスト

アルバムは、演奏時間25分51秒、6曲+間奏曲2曲というミニアルバムに近い構成です。東京スカパラダイスオーケストラのメンバーが演奏とコーラスで参加し、ヒックスヴィルもコーラスで華を添えています。さらに、小沢健二の呼びかけにより、渋谷毅（ピアノ）、川端民生（ウッドベース）という実力派ミュージシャンが参加し、楽曲に深みを与えています。

アルバム未収録シングルと収録楽曲

前作アルバムから本作のリリースまでの間に、5作ものシングルがアルバム未収録となりました。唯一収録されたのは「大人になれば」のみでした。

収録曲について

アルバム収録曲は以下の通りです。

1. ブルーの構図のブルース
2. 大人になれば
3. Alé?
4. 「あれっ?」を連呼する19秒程度の曲
5. ホテルと嵐
6. すぐに会えるかな?
7. 旅人たち
「球体の奏でる音楽」に詞を付け、別アレンジで演奏した楽曲。
8. 球体の奏でる音楽
インスト曲。
シングル「大人になれば」のカップリング曲。
9. みんなで練習を
練習時の音響を収録したもの

これらの楽曲は、小沢健二自身が作詞・作曲・編曲を手がけています。また、「球体多重奏団」オーケストレーション・指揮は服部隆之が担当しています。

参加ミュージシャン

アルバムには、以下のミュージシャンが参加しています。

小沢健二：Vocal, Guitar, Percussion
渋谷毅：Piano
川端民生：Bass
木村誠：Percussion
GAMO (東京スカパラダイスオーケストラ)：Tenor Sax
NARGO (東京スカパラダイスオーケストラ)：Trumpet
北原雅彦 (東京スカパラダイスオーケストラ)：Trombone
朝川朋之：Harp
中西康晴：Organ, Piano
岡沢章：Bass
青木達之・沖祐市 (東京スカパラダイスオーケストラ)、木暮晋也・真城めぐみ (ヒックスヴィル)、及川浩志、飯田希和：Chorus
球体多重楽団

まとめ

『球体の奏でる音楽』は、小沢健二の音楽的な冒険心と、ジャズへの深い愛情が結実した作品です。豪華なゲストミュージシャンを迎え、緻密に構築されたジャズアレンジは、聴く者を魅了します。従来の小沢健二のイメージとは異なる、新たな一面を発見できるでしょう。

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