琉球セメント

琉球セメント株式会社の概要と沿革

琉球セメント株式会社（Ryukyu Cement Co., Ltd.）は、沖縄県浦添市に本社を構えるセメント製造会社であり、沖縄県内唯一のセメントメーカーです。1959年に設立され、地域の経済の振興を目指し、沖縄の地縁や海外の沖縄県人会を財源とする計画を立てましたが、資金調達には苦労しました。そのため、米国のパーマネント・セメント社との資本参加と技術提携という形で発足しました。

その後、1972年には沖縄が本土復帰を果たす中で、カイザー・セメント社が沖縄市場から撤退することになり、琉球セメントが日本セメントに資本参加していたため、カイザー・セメントの株を日本セメントに譲渡する合意が成立しました。しかし、公正取引委員会は独占禁止法に抵触する可能性があると指摘し、その結果、カイザー・セメントは過去に取引のあった宇部興産に協力を求め、株式を譲渡しました。これにより琉球セメントは宇部興産の関連会社となったものの、後に出資比率が引き下げられ、独立した状態に戻ることとなりました。

また、辺野古埋め立てに伴う土砂の搬出にも協力していますが、その際に設置したレーザーワイヤーが批判を受け、撤去された経緯があります。

沿革

琉球セメントの歴史は、以下の重要な出来事を通じて積み重ねられてきました。

• - 1952年: 屋部村の村長、吉元栄真がセメント工場設立計画を提案。
• - 1959年10月: 琉球セメント設立（資本金67万2000ドル）。
• - 1965年: 屋部工場の起工。
• - 1966年: 屋部工場が完成し、セメントの製造を開始。
• - 1972年: 日本セメントとの資本提携が実現。
• - 1976年: カイザー・セメント社の保有株式が宇部興産へ譲渡される。
• - 1984年: 他のセメント会社とともにユニオンセメント株式会社を設立。
• - 1991年7月: ユニオンセメントが解散。
• - 1992年4月: 新しい本社社屋を落成。
• - 1993年6月: 宮古臨海セメントセンターを新設。
• - 1994年10月: 西表セメントセンターの新設。
• - 1996年9月: 伊平屋セメントセンターを新設。
• - 2007年: 宇部興産の出資比率が引き下げられ、宇部興産の関連会社ではなくなる。
• - 2022年: 宇部興産の株がUBE三菱セメントに譲渡される。

琉球セメントは、沖縄の建設業界にとって重要な存在であり続け、地域の工業の発展に寄与しています。今後も持続可能な経営と地域貢献を目指い、事業を展開していくことでしょう。

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