屋部村

屋部村について

屋部村（やぶそん）は、1946年から1970年の間、琉球政府（現在の沖縄県）国頭郡に存在した村です。現在の名護市西部に位置し、屋部地域としてその名残をとどめています。

歴史

屋部村は、1946年5月20日に名護町から分離して誕生しました。これは、沖縄戦後の復興を迅速に進めるための措置でした。当時の主要産業は農業でしたが、西部の山入端や安和には採石場が存在し、セメント工場も複数建設されました。1970年8月1日、屋部村は名護町、羽地村、久志[[村]]、屋我地村と合併し、名護市となりました。これにより、屋部村は歴史に幕を閉じました。

地域

屋部村を構成していた地域は以下の通りです。

旭川（あさひかわ）
安和（あわ）
宇茂佐（うむさ）
宇茂佐の森（うむさのもり）：2011年に宇茂佐から分離。
勝山（かつやま）
中山（なかやま）
屋部（やぶ）
山入端（やまのは）

隣接していた町村

屋部村は、以下の町村と隣接していました。

名護町（現在の名護市）
羽地村（現在の名護市）
本部町
今帰仁[[村]]

自然

屋部村の自然環境には、名護湾や嘉津宇岳が含まれます。

合併後の屋部地域

合併後、旧屋部村域は名護市の一部となり、特に宇茂佐を中心にベッドタウン化が進みました。旧名護町域と合わせて多くの住宅が建設され、人口が増加しました。1990年代前半には名桜大学や北部看護学校が開学・開校し、学生向けの住宅も建設されるなど、街は大きく変貌しました。

しかし、その他の集落では海岸沿いの国道449号沿いに住宅が集中しており、内陸部には住宅が少ないのが現状です。

道路

道路網も整備され、1975年の海洋博覧会開催決定後は、本部町の会場へのアクセス道路となる本部循環線（現在の国道449号）と県道84号が整備されました。特に県道84号は、かつての山道から海洋博公園への観光アクセス道路へと大きく変わりました。

宇茂佐を過ぎると住宅は少なくなり、パイナップル畑や本部町伊豆味の温州みかん、シークヮーサーの産地が広がります。また、日本一早い桜の名所である八重岳にも近く、満開時には沿線が桜色に染まります。

海岸沿いの国道449号は、安和や山入端の採石場やセメント工場からのダンプカーの通行が多かったのですが、名護バイパスや本部南道路の開通により、道路事情は大きく改善されました。しかし、集落内をダンプカーが通行する問題は依然として残っています。

交通

屋部地域には、以下の道路とバス路線が整備されています。

国道449号（本部循環線）
名護バイパス・本部南道路
沖縄県道72号名護運天港線
沖縄県道84号名護本部線
沖縄県道244号渡久地山入端線
路線バス：名護バスターミナルから琉球バス交通と沖縄バスが共同運行。
65番＆66番・本部半島線（国道449号現道）
70番・備瀬線（県道84号）
76番・瀬底線（県道84号）
117番・高速バス（美ら海直行）（国道449号バイパス）
888番・やんばる急行バス（国道449号バイパス）
その他、那覇空港からのリムジンバス（国道449号バイパス）

教育機関

屋部地域には、以下の教育機関があります。

沖縄県立北部農林高等学校
沖縄県立名護特別支援学校
沖縄県立桜野特別支援学校
名護市立屋部中学校
名護市立屋部小学校
沖縄三育中学校
名護市立屋部小学校中山分校
名護市立安和小学校

主要施設

屋部地域には、以下の主要施設があります。

北部地区医師会病院（宇茂佐）
ホテルリゾネックス名護
琉球セメント屋部工場

関連情報

沖縄県の廃止市町村一覧

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