瓊州

瓊州（けいしゅう）

瓊州は、中国にかつて存在した州であり、唐代から元代にかけて、現在の海南省海口市一帯に設置されていました。

歴史

魏晋南北朝時代

瓊州の前身は、南北朝時代の大同年間に南朝梁によって設置された崖州です。州治は義倫県に置かれ、広州都督府の管轄下にありました。

隋代

589年（開皇9年）、隋が南朝陳を滅ぼすと、崖州の属郡は廃止されました。607年（大業3年）に州が廃止されて郡が置かれると、崖州は珠崖郡と改称され、下部に4県を管轄しました。

唐代

631年（貞観5年）、唐により瓊州は崖州より分割設置されました。当初は瓊山・臨機・万安・富雲・博遼の5県を管轄していました。639年（貞観13年）、臨機・万安・富雲・博遼の4県は崖州に移管され、曾口・顔羅・容瓊の3県は瓊山県より分割設置されました。660年（顕慶5年）、楽会県は容瓊県より分割設置されました。742年（天宝元年）、瓊州は瓊山郡と改称されましたが、758年（乾元元年）には再び瓊州と改称されました。789年（貞元5年）、臨高県が瓊州に移管され、瓊州は嶺南道に属し、瓊山・曾口・顔羅・容瓊・楽会・臨高の6県を管轄しました。

宋代以降

宋代には、瓊州は広南西路に属し、瓊山・舎城・澄邁・臨高・文昌・楽会の6県を管轄しました。

1329年（天暦2年）、元により瓊州は乾寧軍民安撫司が置かれました。乾寧軍民安撫司は湖広等処行中書省に属し、瓊山・澄邁・臨高・定安・文昌・会同・楽会の7県を管轄しました。

1368年（洪武元年）、明により乾寧軍民安撫司は瓊州府と改められました。瓊州府は広東省に属し、瓊山・澄邁・臨高・定安・文昌・会同・楽会の7県と儋州に属する昌化県と万安州に属する陵水県と崖州に属する感恩県、合わせて3州10県を管轄しました。

清代には、瓊州府は広東省に属し、瓊山・澄邁・臨高・定安・文昌・会同・楽会の7県を管轄しました。

1913年、中華民国により瓊州府は廃止されました。

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