瓢箪山稲荷神社

瓢箪山稲荷神社：歴史と信仰が息づく東大阪の聖地

大阪府東大阪市瓢箪山町に位置する瓢箪山稲荷神社は、古くから人々の信仰を集める神社です。日本三稲荷（諸説あり）の一つとして数えられ、特に「辻占」発祥の地として広く知られています。

豊臣秀吉と関わる歴史

神社の創建は天正11年（1583年）に遡ります。豊臣秀吉が大坂城築城の際、城の南東約5キロメートルに位置するこの地に、伏見城から「ふくべ稲荷」を勧請し、鎮護神として祀ったと伝えられています。この由緒に基づき、現在も多くの参拝客が訪れ、歴史の重みを感じさせてくれます。現在の社殿は慶応2年（1866年）に再建されたものです。

古墳と地名との繋がり

神社本殿の背後には、瓢箪山古墳と呼ばれる古墳時代後期の双円墳があります。6世紀末頃に造られたと推定され、山畑古墳群の中でも最大規模かつ最古の古墳です。北側の大塚（狐塚）と南側の鬼塚からなるこの古墳は、その形状が瓢箪に似ていることから、古墳とその周辺地域は「瓢箪山」と呼ばれるようになりました。この瓢箪山古墳の存在が、神社の歴史と深く結びついており、地域の文化的景観を形成する重要な要素となっています。

辻占発祥の地

江戸時代より、神社周辺の東高野街道では辻占いの風習がありました。明治時代のはじめ頃、現在の宮司である山畑家の祖先が、この風習を本格的に体系化し、『淡路島かよふ千鳥の河内ひょうたん山恋の辻占』として全国に広めました。現在も多くの参拝者が、この辻占を通して神意を尋ねています。

境内社と祭神

瓢箪山稲荷神社には、主祭神の保食大神をはじめ、多くの摂社末社が祀られています。境内には、花草神社（素戔嗚尊）、戸川神社（保食大神）、三柱神社（天照大御神、月夜見命、素戔嗚尊）、宮比神社（天宇受売命）、菅原神社（菅原道真）、水分神社（水分大神）などがあり、それぞれに信仰を集めています。これらの社は、神社の歴史と信仰の深さを物語っています。

アクセスと情報

近鉄奈良線瓢箪山駅から徒歩約5分とアクセスも良好です。南側の商店街アーケードを抜け、東へ進むと神社が見えてきます。Facebookページなどを通じて、神社に関する詳細な情報が発信されています。東大阪市の観光スポットとしても注目されており、歴史と文化に興味のある方にとって、魅力的な場所と言えるでしょう。

まとめ

瓢箪山稲荷神社は、歴史、信仰、そして地域社会と深く結びついた、東大阪を代表する神社です。豊臣秀吉ゆかりの由緒ある神社であると同時に、古墳時代からの歴史を刻む瓢箪山古墳の存在、そして全国的に知られる辻占発祥の地としての側面も持ち合わせています。多くの神様を祀る境内社や、アクセスしやすい立地も魅力の一つです。東大阪を訪れる際は、ぜひ訪れて、歴史と信仰に触れてみてください。

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