甚目裕夫

甚目裕夫（はだめ ひろお）

甚目裕夫氏は、1960年生まれの日本のピアニストであり、音楽プロデューサーとしても活躍しています。愛知県海部郡甚目寺町（現在のあま市）出身で、現在は名古屋市に在住。

学歴と職歴

国立音楽大学教育音楽科一類を卒業後、同大学院で音楽教育学を修了。株式会社チェントロリリカの代表取締役、一般社団法人スター・クラシックス協会の講師、株式会社Sound Innovationの取締役を務めています。また、SSH（スーパーサイエンスハイスクール）などで、次世代のリーダー育成を目的とした講演も行っています。

プロデューサーとしての活動

1995年、中日新聞主催のオペラトークをきっかけに、監督・プロデュース業に力を入れるようになります。1995年から1999年にかけては、度々イタリアのマスタークラスに招かれました。1998年には自身のサロン会を主宰。

2005年の愛知万博ではイタリア館音楽監督、イタリア村総合音楽監督として、開幕から4回にわたりコンサートプロデュースを手掛けました。また、2005年から2008年までサン・マルコ楽団編成監督を務め、CD『憧れのベニス』を発売。

2006年から2010年には、名古屋堀川ウォーターマジックフェスティバルに携わり、“まちづくり”にも貢献。2004年から2014年までは、山形県庄内映画村音楽顧問として、映画『蟬しぐれ』啓蒙のための侍コンサートを5回開催しました。2009年から2014年には、山形県庄内町活性化アドバイザーとして、行政側から響ホールプロデュースを手掛けています。

豊田市文化振興財団、豊田市コンサートホールでは、40回にわたるお昼のコンサートをプロデュース。名古屋フィルハーモニー交響楽団などと共演し、オペラやカンツォーネ、アイリッシュ音楽など、多彩なプログラムを提供しました。また、藤原歌劇団やイタリアのMusica Riva Festivalとの協力で、『椿姫』『愛の妙薬』『ラ・ボエーム』などのオペラも手掛けています。文化の定点観測として、農村舞台にも力を注いでいます。

2008年以降は、中国や韓国の啓明大学からマスタークラスやオーディション審査に定期的に招待され、2012年以降は、イタリアのムジカ リーバ フェスティバルやジェノバ国際青年音楽祭などの音楽祭に協力者として尽力。名門ザンドナイ国際オペラコンクールでは審査員を務めました。

40か国数百人単位の歌手たちと交流し、多くの若い歌手やコレペティートルを世界の歌劇場へ輩出しています。イタリアを中心とする世界的著名なオペラ歌手と共に、国際的な視点で、独創的なオペラ企画、コンサートプロデュースを行っています。

ピアニストとしての活動

1986年から2001年にかけて、幼少からの師である取越哲夫（名古屋芸術大学音楽学部名誉教授）とその夫人、中川牧三の薫陶を受け、ジーノ・ベーキ、ジュゼッペ・タッディといった往年のイタリア人オペラ歌手との出会いを通じて、ベルカントへの興味を深めました。その後、ピアニストとして、イタリア人を中心に、ドイツ、オーストリア、フランス、スペイン、アメリカ、アイルランド、ロシア、ポーランド、ルーマニアなど、様々な国の歌手と共演し、必要な言語や発声を習得しました。現在も、ミケーラ・ズブルラーディ、ジョルジョ・ロールミ、Musica Riva Festivalのミエッタ・シーゲレらと親交が深く、2008年以降は、韓国との連携コンサートにも定期的に招待されています。

指導者としての活動

1997年から2003年まで、NHK『中学生日記』で知られる名古屋放送児童劇団の指導に携わり、歌唱指導、録音、音楽教師として出演。Super Science Highschoolにてリーダー養成講演も定期的に行っています。一般社団法人スター・クラシックス協会の講師も務め、2009年以降は早稲田大学国際教養学部非常勤講師として、Opera: History and its development /practical course and workshopを担当。2018年以降は名古屋工業大学で英語プレゼンテーションの非常勤講師を務めています。

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