甚目寺町

甚目寺町（じもくじちょう）とは

かつて愛知県海部郡に存在した町、甚目寺町（じもくじちょう）は、2010年3月22日に美和町、七宝[[町]]と合併し、あま市として新たな一歩を踏み出しました。尾張四観音の一つである甚目寺観音の名を冠し、その地名は鎌倉時代から使用されていたと伝えられています。

名古屋市の西側に隣接する地理的特性から、甚目寺町は名古屋のベッドタウンとして発展を遂げました。合併直前の人口は約4万人を数え、全国でも有数の人口密度を誇る町として知られていました。市外局番は「052」ですが、かつては「0560」が使用されていました。

地理

甚目寺町は、新川、五条川、庄内川などの河川が流れる地域に位置していました。周辺自治体としては、名古屋市（中村区）、清須市、海部郡の美和町、七宝[[町]]、大治[[町]]が隣接していました。町内には、甚目寺、坂牧、本郷、上萱津、中萱津、下萱津、森、方領、石作、小路、新居屋、栄、西今宿といった地名が存在しました。

歴史

甚目寺の起源は推古天皇5年（597年）に遡ります。地名としての甚目寺は鎌倉時代から使われ始めたとされています。

沿革

1552年：萱津の戦いが勃発。
1889年：町村制施行により、甚目寺村、坂巻村、本郷村が合併し、甚目寺村が発足。
1906年：甚目寺村、萱津村、春富村、白鷹村、森村、新居屋村、東今宿村が合併し、新たな甚目寺村が誕生。
1919年：廻間地区を清洲[[町]]へ編入。
1933年：町制を施行し、甚目寺町となる。
1943年：土田・上条地区を清洲[[町]]へ編入。
2008年：美和町、七宝[[町]]、大治[[町]]との間で東部四町合併研究会を設置するも、大治[[町]]の離脱により研究会は解散。その後、七宝・美和・甚目寺町合併研究会が設置。
2009年：住民へのアンケートの結果、「賛成」と「どちらかといえば賛成」が多数を占め、七宝・美和・甚目寺町合併協議会が設置。「あま市」という新市名が決定。
* 2010年：美和町、七宝[[町]]と合併し、あま市が誕生。これに伴い、甚目寺町は廃止。

行政

最後の町長は村上浩司氏でした（2006年12月24日 - 2010年3月21日）。

公共施設

警察は津島警察署が管轄し、甚目寺幹部交番と甚目寺南交番が町内に存在しました。消防は海部東部消防組合北分署が担当していました。医療機関としては公立尾陽病院がありました。

文化・体育施設としては、甚目寺町中央公民館、甚目寺町総合体育館、甚目寺総合福祉会館、甚目寺産業会館がありました。郵便局は、甚目寺郵便局（集配局）をはじめ、甚目寺西今宿郵便局、甚目寺本郷郵便局がありました。

経済

特産品として、刷毛（昭和48年には全国生産量の7割を占め、国内生産量日本一を誇った）、方領大根（尾張大根）、小松菜などがありました。町内には、愛知刷毛刷子商工業協同組合やセントラルヨシダ株式会社などの企業が存在しました。

教育

愛知県立五条高等学校、甚目寺町立甚目寺中学校、甚目寺町立南中学校、甚目寺町立甚目寺小学校などがありました。

交通

名古屋鉄道津島線が通り、甚目寺駅が利用されていました。かつては新居屋駅も存在しましたが、1969年に廃止されました。道路は、東名阪自動車道（現・名古屋第二環状自動車道）、国道302号、愛知県道などが整備されていました。

名所・旧跡・観光スポット

甚目寺観音（尾張四観音の一つ）、萱津神社、阿弥陀寺遺跡、森南遺跡など、歴史と文化を感じさせるスポットが点在していました。また、小町塚には小野小[[町]]にまつわる伝説が残されています。

出身有名人

丹波正史（部落解放運動家）、小笠原登（医学者）、加藤あい（女優）、佐藤順一（アニメーション監督）、Mr.シャチホコ（ものまね芸人）など、各界で活躍する著名人を輩出しています。

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