生活バスよっかいち

生活バスよっかいちについて

生活バスよっかいち（せいかつバスよっかいち）は、三重県四日市市で運行されるコミュニティバスです。このバスサービスは、特定非営利活動法人（NPO法人）生活バス四日市が運営しており、「地域住民と地元企業による新しいバスサービスシステム」を理念に掲げています。

概要

生活バスよっかいちは、2002年11月1日に試験運行を開始し、2003年4月1日から本格運行が始まりました。運行自体は三重交通四日市営業所に委託されています。主に羽津、大矢知、垂坂、大谷台地区をカバーしており、地域の人々の移動手段として利用されています。このサービスは、自治体に依存せず、地域住民が主体となって運営されるコミュニティバスの先駆けとなっています。

他の地域でも住民団体が主導する公共交通の動きが広がっており、2004年には京都の醍醐コミュニティバス、2007年には茨城県土浦市のキララちゃんなど、多様なコミュニティバスが誕生しています。

財政状況

生活バスよっかいちの運営は、運賃収入、四日市市からの補助金、さらには沿線の協賛企業からの賛助金で成り立っています。2023年現在の賛助企業には、地元のスーパーマーケットや医療機関などが名を連ねています。最初の頃は数社からの支援を受けていましたが、現在は多くの企業が協賛しています。このような地域との連携が、バスの運行を支える重要な要素です。

目的と役割

生活バスの設立には、地域住民の交流を促進するという目的があります。「動く宅老所」としての役割を果たすため、住民間のつながりを強める場としても機能しています。

歴史的背景

もともと羽津地区には、垂坂線というバス路線が存在していたのですが、1980年代以降は利用者が減少し、赤字路線となりました。2002年2月には廃止が決定され、その影響を受けた地元の自治会はバス路線の必要性を感じ、運行の検討を始めました。地域住民や企業が協力し、生活バスの計画が進められ、2003年には正式に運行が開始されました。

利用者数の変化

運行開始から年月が経つ中で、利用者数は増加傾向にあったものの、近年は減少が続いています。特に新型コロナウイルスの影響を受け、利用者数は2020年には過去最低を記録しました。NPO法人の運営側では、利用者を増やすための施策としてダイヤの見直しや企業からの協賛を募る努力を行っています。

現在の運行状況

生活バスよっかいちは、月曜から金曜まで運行されており、1日4往復の便があります。運行距離は約11.5キロメートルで、片道約45分かかります。停留所の名称にも地域密着型の工夫が見られ、利用者に親しみを与えています。また、運賃は100円均一制で、20年間同じ料金体系を維持しており、地域の交通として利用しやすさを重視しています。

まとめ

生活バスよっかいちは、地域住民主体の新しい公共交通の形を象徴する取り組みです。地域の交流や住みやすさを向上させるため、今後も地方創生の重要な一翼を担っていくことでしょう。

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