田中偉一郎

田中偉一郎（たなか いいちろう、1972年 - ）は、日本の現代美術家、アーティストです。愛知県に生まれ、武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科を卒業後、東京芸術大学大学院修士課程デザイン専攻を修了しました。

2001年以降、東海地方や東京を中心に個展を開催し、独自の視点とユーモアあふれる作品で注目を集めています。代表作には、ユニークなタイトルが印象的な『ハト命名』、『こけし いきいき マリオネット』などがあります。また、ストリートを舞台にしたパフォーマンス『ストリート・デストロイヤー』は、都市空間の日常的な要素を創造的に再解釈する試みとして、幅広い層に支持されています。

2015年の報道によると、電通に勤務しながらアーティスト活動を続けていたとされています。美術作品の制作だけでなく、音楽活動にも情熱を注いでおり、フォークデュオ「永田」や「リス」、「水ゴリラ」などのバンドで音楽表現の幅を広げています。

ストリート・デストロイヤー

『ストリート・デストロイヤー』は、2004年から田中が展開しているシリーズ作品です。道路のひび割れや亀裂に着目し、それらをあたかも自身の打撃によって生じさせたかのように見えるポーズをとって撮影する、という独創的なコンセプトに基づいています。この作品は、日常の風景に潜む非日常的な可能性を提示し、見る者に新たな視点を与えます。

2018年からは、NHK Eテレの番組『シャキーン!』のアートコーナーで、「ストリート・メーカー」、「ストリート・タイルダンサー」、「ストリート・サバイバー」といった派生形態と共に紹介され、その斬新な発想と表現が広く認知されるようになりました。

主な展覧会

個展

2000年: 田中偉一郎第一次個展、レントゲンクンストラウム（東京）
2001年: 田中偉一郎現代美術館準備室、コオジオグラギャラリー（名古屋）/ギャラリー16（京都）/田中偉一郎現代美術館準備室閉鎖、ギャラリーキャプション（岐阜）
2002年: 田中偉一郎現代美術館準備室公用車売却、ギャラリーキャプション（岐阜）
2004年: 田中偉一郎第二次個展　くらし いきいきいきいきいきいきいきいき」、レントゲンヴェルケ（東京）
2006年: クラシック・カラオケ、ユカ・ササハラ・ギャラリー（東京）
2011年: 平和趣味、ユカ・ササハラ・ギャラリー（東京）
この展覧会では、『ラジオ体操アドリブ』、『公園革命』シリーズ、『民芸ロボ』シリーズなど、「くだらなさを今にも極めようとしている」と評される新作が発表されました。
2015年: 田中偉一郎の芸術はノー・ビジョン、高梁市成羽美術館（高梁）
2018年: 田中偉一郎の芸術放題、にほん文化センター（東京）

グループ展

2002年: あとは若いおふたりで、文化フォーラム春日井（春日井） - 写真家の山田亘との二人展


田中偉一郎の作品は、日常の中に潜むユーモアや意外性を引き出し、私たちに新たな視点を与えてくれます。彼の活動は、美術の枠を超え、音楽やパフォーマンスなど多岐にわたる表現を通じて、創造性の可能性を追求し続けています。

外部リンク

* 田中偉一郎 iichiro tanaka (@tanaka116) - X（旧Twitter）

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