田島照久 (デザイナー)

田島照久：時代を彩るアートディレクター

田島照久（たじま てるひさ、1949年 - ）は、日本を代表するアートディレクター、グラフィックデザイナー、そして写真家です。彼はデザイン・プロダクション「Thesedays」を主宰し、長年にわたり日本のデザイン界を牽引してきました。

多彩なキャリア

福岡県に生まれた田島照久は、多摩美術大学グラフィックデザイン科を卒業後、CBS・ソニーに入社。デザイン室にて、矢沢永吉やマイルス・デイヴィスといった大物アーティストのアルバムジャケットを手がけ、その才能を早くから開花させました。1980年にCBS・ソニーを退社し、フリーランスとして独立。自身のデザイン・プロダクション「Thesedays」を設立し、独自の表現を追求し始めます。

田島照久の仕事は音楽関係に留まらず、ポスター、広告、カレンダー、写真集、小説や文庫本の装丁など、多岐にわたる分野に及びます。アニメ分野でも、『攻殻機動隊』シリーズや『機動警察パトレイバー』シリーズ、ガンダム関連作品など、数多くの作品でデザインを手がけました。また、コミックスでは井上雄彦の『バガボンド』全巻の装丁を担当するなど、幅広いジャンルでその才能を発揮しています。

デジタル表現の先駆者

田島照久は、早い時期からコンピュータを使ったデジタルデザイン、デジタルフォトグラフィーにも取り組み、表現の幅を広げてきました。1994年には、世界初のCGによる恐竜写真集「ディノピクス」を発表し、欧米でも出版されるなど、国際的にも高い評価を得ています。近年は、自身で小説も執筆するなど、新たな表現領域にも挑戦しています。

浜田省吾との長きにわたる信頼関係

田島照久は、浜田省吾とは1980年のアルバム『Home Bound』以来、ほぼ全ての作品のデザインを担当しており、40年以上の長きにわたる信頼関係を築いています。1995年には浜田省吾の写真集『ROAD OUT』を出版、2009年には浜田省吾を題材にした展覧会「浜田島」を開催するなど、公私にわたる親交の深さがうかがえます。

主な作品

音楽関係

浜田省吾：全てのオリジナル・アルバムのアートワーク、写真集「FREEZE MOON」
尾崎豊：全てのオリジナル・アルバムのアートワーク
矢沢永吉
GACKT
HOUND DOG
加藤和樹
KREVA
永井真理子
辛島美登里
ハービー・ハンコック

アニメ関係

『攻殻機動隊』シリーズ：パッケージ・デザイン、ポスター・デザイン
『機動警察パトレイバー』シリーズ：パッケージ・デザイン、ポスター・デザイン
『立喰師列伝』：ポスター・デザイン
『ラーゼフォン』：パッケージ・デザイン
『銀色の髪のアギト』：ポスター・デザイン

ロゴマーク

幻冬舎
角川ホラー文庫
海洋堂
ビデオアーツ・ミュージック
トイズワークス

装丁

井上雄彦
山田詠美
ゆうきまさみ
吉田戦車
赤川次郎
天野節子
池田理代子
須藤晃
麻生太郎
石原慎太郎

田島照久は、常に新しい表現を追求し、時代を彩る数々の作品を生み出してきました。その創造性は、今後も日本のデザイン界に大きな影響を与え続けるでしょう。

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