田縣神社

田縣神社

田縣神社（たがたじんじゃ）は、愛知県小牧市に位置する神社です。古くから五穀豊穣と子孫繁栄の神として信仰を集めており、特に毎年3月15日に行われる豊年祭は、その独特な内容で広く知られています。旧社格は郷社で、現在ではそのユニークな魅力から、国内外問わず多くの観光客が訪れる人気のスポットとなっています。

祭神

主祭神は、五穀豊穣の神である御歳神（みとしのかみ）と、大荒田命（おおあらたのみこと）の娘である玉姫命（たまひめのみこと）です。玉姫命は、夫の死後、実家に戻り子供達を育てながら父を助け、地域を開拓した功績から神として祀られるようになりました。

境内には、男根をかたどった石や像が多数奉納されており、これらは子孫繁栄や五穀豊穣の象徴として大切にされています。

歴史

田縣神社の創建年代は不詳ですが、その歴史は非常に古いとされています。延喜式神名帳にもその名が記されており、古くからこの地で信仰を集めていたことが伺えます。元々は現在の場所とは異なる場所に鎮座していましたが、後に現在地へ遷座されました。

豊年祭

豊年祭は、田縣神社で最も有名な祭事です。毎年3月15日に行われ、「扁之古祭」（へのこ祭）とも呼ばれています。祭りの最大の見どころは、氏子たちが担ぐ巨大な男茎形（おおおわせがた）神輿です。この男茎形は、毎年ヒノキで新しく作られ、その大きさは直径60センチ、長さ2メートルを超えることもあります。

祭りの日は、男性たちがこの巨大な男茎形神輿を担いで練り歩き、巫女たちは小さな男根を抱えて境内を巡ります。この男根に触れると子宝に恵まれるという言い伝えがあり、多くの参拝者がその恩恵を求めて訪れます。

豊年祭は、男根を「天」、女陰を「地」と見立て、天からの恵みによって大地が潤い、五穀豊穣となること、そして子宝に恵まれることを祈願する祭りです。春に行われるのは、新しい生命の誕生を意味するからです。

また、近隣の犬山市にある大縣神社では、女陰をかたどった山車が練り歩く「於祖々祭（おそそ祭）」が行われ、田縣神社の豊年祭と対をなすものとして知られています。

特色

田縣神社では、男根をかたどった飴やチョコレート、オブジェなど、ユニークなお土産品が販売されています。これらの商品は、子宝や夫婦円満の縁起物として人気を集めています。

近年では、その独特な祭りの様子や信仰の形が海外でも注目を集め、多くの外国人観光客が訪れるようになりました。

アクセス

名鉄小牧線 田県神社前駅から徒歩約5分

関連情報

大縣神社：愛知県犬山市にある神社で、女陰の形をした石が祀られています。
* 金山神社：神奈川県川崎市にある神社で、かなまら祭で知られています。

田縣神社は、その独特な文化と歴史を持つ神社として、これからも多くの人々に愛され、訪れられることでしょう。

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