田舎郡

田舎郡（いなかぐん）とは

田舎郡は、かつて青森県の津軽平野一帯、具体的には現在の黒石市、南津軽郡尾上町（現平川市）、田舎館村付近に存在した郡です。

歴史

建郡

奥六郡の北にはかつて郡は置かれていませんでしたが、延久蝦夷合戦の結果、糠部郡、鹿角郡、比内郡、平賀郡、鼻和郡とともに田舎郡が建郡されました。建郡時期を特定する文献は存在しないため、清原真衡の時代、あるいは奥州藤原氏の藤原清衡の時代という説があります。

田舎郡は、かつての陸奥国の青森湾や津軽平野を含む広大な地域に位置していました。その名前が文献に初めて登場するのは、建武元年（1334年）8月21日の工藤貞行譲状です。

南北朝時代

南北朝時代には、田舎郡の一部である津軽平野東部に山辺郡が一時的に建てられ、この地域は津軽四郡とも呼ばれました。

江戸時代

江戸時代前期、寛文4年（1664年）の朱印改めに際し、田舎郡・鼻和郡・平賀郡の津軽三郡はそれぞれ「田舎庄」・「鼻和庄」・「平賀庄」と改称され、郡名としての田舎郡は消滅し、津軽郡となりました。

参考文献

『浪岡町史 第一巻』青森県南津軽郡浪岡町（現 青森市）、2000年3月15日。
「角川日本地名大辞典」編纂委員会『角川日本地名大辞典 2 青森県』角川書店、1985年12月1日。ISBN 4-04-001020-5。
小口雅史、長谷川成一・村越潔・斉藤利男・小岩信竹『青森県の歴史』山川出版社、2000年。ISBN 978-4-634-32020-8。

関連項目

外ヶ浜
津軽西浜
津軽一統志

外部リンク

[外部リンク]

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