甲斐常葉駅

甲斐常葉駅について

甲斐常葉駅（かいときわえき）は、山梨県南巨摩郡身延町常葉に位置し、東海旅客鉄道（JR東海）の身延線にある駅です。この駅は地域の交通の要所として長い歴史を持っています。

歴史

この駅が開業したのは1927年（昭和2年）12月17日、富士身延鉄道の一部として旅客と貨物の取り扱いが開始された日でした。1938年には鉄道省がこの鉄道を借り受け、1941年には国有化されました。その後、1972年に貨物の取り扱いが廃止され、1985年には無人駅化されました。1986年には季節運行の急行「みのぶ」が廃止され、急行が停車することもなくなりました。また、1987年には国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅となりました。2000年には駅舎が改築され、現在の形となります。

駅構造

甲斐常葉駅は、島式ホームが1面2線と、2本の側線を備えた地上駅です。ホームの両側にはそれぞれ1本の線路が、さらにその外側には側線が別で敷設されています。駅舎は東側に位置し、1番線からは上り、2番線からは下りの列車が発着します。駅舎の近くには構内踏切があり、安全機器が完備されています。

駅舎には小さな待合所と倉庫などがあり、自動券売機は設置されていないため、切符を購入することはできません。駅の近くには、デザインが統一された男女共用の公衆トイレも存在します。また、特急列車の「ふじかわ号」が運転停車を行う場合も多く、主に上下の特急列車の交換のために利用されています。

利用状況

甲斐常葉駅の利用者は時代とともに減少傾向にあります。1950年の乗車客数は329,257人で、1日平均902人でしたが、1980年には220,441人（約602人）、2005年には42,224人（約116人）、さらに2011年には21,212人（約58人）と減少してきました。特に下部小中学校が廃校になったことで、通学での利用者がいなくなり、乗車数は激減しました。

駅周辺の解説

甲斐常葉駅周辺には、かつての役場や商店街が並び、地域の交通の中心的役割を果たしてきました。常葉地域は歴史的には常葉村と呼ばれ、1875年に周辺の村と合併して富里村が形成され、その後町制が施行されました。現在の身延町は2004年に成立し、下部町と合併した結果であり、地域の歴史は深いものがあります。

駅の近くには、かつての郵便局や国道沿いに広がる商店街もあり、地域の人々に親しまれています。また、富士五湖方面への交通の便も良く、観光へのアクセスとしても重要です。

近隣には神社や温泉、歴史的な名所も点在し、徒歩圏内には常葉諏訪神社や曹洞宗の常幸院も存在します。新たな観光資源として注目されている地域でもあり、多様な観光スポットも楽しむことができます。さらに、「ゆるキャン△」というアニメの舞台にもなり、訪れるファンも増えています。

バス路線

駅周辺では、身延町営バスの路線が運行されており、立地の良さを生かしています。かつては富士急行バスも路線を持っていましたが、現在は運行されていません。

最後に

このように、甲斐常葉駅は地域にとって欠かせない存在です。豊かな自然や歴史とともに、訪れる人々に新たな発見を提供しています。

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