甲斐雅人

甲斐 雅人（かい まさひと）は、1982年4月12日に宮崎県宮崎市で生まれた、日本の元プロ野球選手です。内野手としてプレーしました。

高校時代からプロ入りまで

宮崎県立高鍋高等学校に進学し、硬式野球部で腕を磨きました。2年生の秋には九州大会に進出し、初戦で本塁打を放つ活躍を見せましたが、後にプロ入りする石橋尚登がいた波佐見高校に惜しくも敗れました。3年生の夏は、全国高等学校野球選手権大会宮崎県予選の準々決勝で敗退し、惜しくも甲子園出場は叶いませんでした。

高校卒業後、2000年のプロ野球ドラフト会議において、広島東洋カープから4巡目で指名を受け、入団しました。プロ入り前は、その強肩と広範囲な守備、そして打撃力を兼ね備えた大型遊撃手として高く評価されており、同じチームの東出輝裕や新井貴浩といった当時の若手有望株に匹敵する素材であると期待されていました。

広島東洋カープでのキャリア

プロ野球選手としての第一歩を踏み出した2001年、プロ入り1年目のシーズンは主に二軍で経験を積みました。ウエスタン・リーグでは66試合に出場し、打率.233、本塁打0、17打点、そして51本の安打を記録しました。守備面では、三塁手として53試合、遊撃手として21試合に出場しました。

続く2002年シーズンも二軍が主戦場となり、71試合に出場しました。打撃では打率を上げ、.252をマークし、3本塁打、24打点を記録しました。この年は外野手としての出場が大幅に増え、68試合で外野を守り、三塁手としては3試合に出場しました。

3年目の2003年には二軍で81試合に出場し、打率.253、1本塁打、23打点という成績を残しました。守備では、遊撃手を中心に内野の全てのポジションを守り、ユーティリティ性を発揮しました（遊撃手として39試合出場）。

プロ4年目の2004年、甲斐選手は大きな一歩を踏み出しました。二軍ではシーズンを通して好調を維持し、7月にはフレッシュオールスターゲームにも選出されました。シーズン終了時には87試合出場、打率.285、3本塁打、34打点という素晴らしい成績を挙げました。そして、10月9日には広島市民球場で行われた対読売ジャイアンツ戦で、プロ入り後初めて一軍の公式戦に出場し、7番・二塁手として初先発出場を果たしました。

2005年には、二軍で更に打撃成績を向上させました。79試合に出場し、打率.335、2本塁打、48打点という高打率を記録しました。また、5月31日に千葉マリンスタジアムで行われた対千葉ロッテマリーンズ戦では、8回表に山﨑健投手からセンター前へ運び、プロ初安打をマークしました。

しかし、2006年9月、試合中にヘッドスライディングを試みた際に右膝の靭帯を部分的に断裂するというアクシデントに見舞われます。この影響もあり、二軍での出場は50試合に留まりましたが、打率.353、4本塁打、19打点と打撃自体は好調でした。

怪我の影響は翌2007年にも及びました。このシーズンは一軍での出場はなく、二軍でも打率.237、2本塁打、15打点と前年から成績が大きく落ち込みました。

プロ8年目となった2008年は、怪我の影響もあり二軍での出場機会も減少しました。21試合の出場に留まり、打率.094、本塁打0、打点0という厳しい結果となりました。同年10月10日、球団から戦力外通告を受けました。現役続行への強い意欲を持ち、12球団合同トライアウトに参加しましたが、獲得を申し出る球団は現れず、この年限りで現役生活に終止符を打ちました。

引退後

現役引退後は、その誠実な人柄と礼儀正しさが評価され、ヤクルトウエストロジスティクス株式会社に入社し、新たなキャリアをスタートさせました。

記録

初出場・初先発出場：2004年10月9日、対読売ジャイアンツ28回戦（広島市民球場）、7番・二塁手として先発出場
初安打：2005年5月31日、対千葉ロッテマリーンズ4回戦（千葉マリンスタジアム）、8回表に山﨑健から中前安打

背番号

* 57 （2001年 - 2008年）

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