男前豆腐店

男前豆腐店株式会社

男前豆腐店株式会社は、京都府南丹市に本社を構え、豆腐をはじめとする食料品の製造・販売を手がける企業です。「男前豆腐」「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」など、ユニークなネーミングと斬新なコンセプトの商品で知られています。

概要

従来の豆腐業界では、工場での大量生産品である充填豆腐は、品質よりも価格が重視されがちでした。しかし、男前豆腐店は、独自のマーケティング戦略によって、高品質でありながらも個性的な豆腐を消費者に届け、豆腐業界に新たな価値を創造しました。

代表取締役社長の伊藤信吾氏は、三和豆友食品在籍時代に、豆腐業界の低価格競争に疑問を抱き、高価格でも高品質な豆腐の開発に着手しました。その結果生まれたのが「男前豆腐」であり、寄せ豆腐を二重底の容器に入れることで、出荷後に徐々に水が切れ、豆腐が固まっていくという、これまでにない発想の商品でした。この豆腐を「水もしたたるいい豆腐」と表現し、「水もしたたるいい男」にかけて「男前豆腐」と名付けました。

また、「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」は、17ブリックスという濃厚な豆乳を使用した充填豆腐で、こちらも大ヒット商品となりました。これらの商品は、パッケージやキャラクターデザインも個性的で、「男らしさ」「男臭さ」をアピールする、ある意味で「格好悪いが格好いい」という独特のスタイルを確立しました。初期のデザインは漢字や文字を主体としたものでしたが、2005年頃からは切り絵作家のアンクル・ボブを起用し、イラストを用いたデザインへと変化しています。

沿革

1993年（平成5年）3月 - 伊藤信吾氏が、父親が経営する茨城県古河市の三和豆友食品に入社。
2000年（平成12年）3月 - 濃い豆乳で作った寄せ豆腐「おたま豆腐」を開発・発売。
2003年（平成15年）3月 - 「男前豆腐」発売。monoマガジンの賞を受賞。
2004年（平成16年）7月 - 「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」発売。
2005年（平成17年）3月 - 「男前豆腐店」として会社登録（社員2名）。
2005年（平成17年）9月 - 倒産した大手豆腐メーカーの京都工場を買収し、京都府南丹市へ移転。

「男前豆腐」と「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」を巡る経緯

「男前豆腐」は男前豆腐店と三和豆水庵（旧・三和豆友食品）で、「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」は三和豆友食品で製造されていました。

これらの商品は、伊藤信吾氏が三和豆友食品に勤務していた際に開発したもので、「ジョニー」とは伊藤氏の愛称に由来します。伊藤氏は、これまでにない豆腐を作りたいという思いからこの商品名を付けました。

2005年に伊藤氏が男前豆腐店を設立し独立した後も、両社は協力関係にありましたが、2006年5月15日に三和豆友食品が篠崎屋と業務提携したことで、関係が解消されました。そのため、男前豆腐店は三和豆友食品製造のジョニーとの混同を避けるために、「京都ジョニー」という商標に変更しました。

その後、三和豆友食品との提携が解消されたため、男前豆腐店は「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」の名称を復活させました。関東地方向け商品の製造を目的として、山梨県北杜市に清里工場を稼動させ、関東地方でも「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」が流通するようになりました。

現在、「男前豆腐」は男前豆腐店と三和豆友食品の両者で製造販売されていますが、商品パッケージの書体が異なります。男前豆腐店では切り絵風の書体を使用しています。

工場・拠点

本社：京都府南丹市
京都工場：京都府南丹市
清里工場：山梨県北杜市
青森工場：青森県上北郡おいらせ町
茨城工場：茨城県桜川市

主な商品

男前豆腐
風に吹かれて豆腐屋ジョニー
その他、多数の個性的な豆腐・大豆製品

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