町村金五

町村金五（まちむら きんご）

町村金五（1900年8月16日 - 1992年12月14日）は、日本の内務官僚及び政治家であり、数多くの公職を歴任しました。特に、内務省や衆議院では重要な役割を果たし、勲一等正三位を受章しています。

生い立ちと教育

彼は北海道札幌市豊平町で生まれました。家族は名門で、父親は酪農の草分けとも称される人物でした。東京開成中学校を卒業後、第二高等学校に進学し、さらに東京帝国大学法学部政治学科へと進むことになります。大学卒業後、内務省に入省し、官僚生活をスタートしました。

内務官僚としてのキャリア

町村は内務官僚としてのキャリアを築く中で、主に地方行政と警察に関する業務に従事しました。最初の職務は青森県における知事官房主事でした。その後、富山県や新潟県の知事を歴任し、また警保局長や警視総監といった要職にも就きました。特高官僚として知られる彼は、戦後に公職追放されましたが、追放解除後に国会議員としての舞台に戻りました。

政治家としての活動

1952年には衆議院議員に選出され、さらには北海道知事として3期にわたり県政を運営しました。在任中は地域のための様々な政策を進めました。1971年には参議院議員に当選し、自治大臣や国家公安委員会委員長を務めるほか、自民党参院会長も歴任しました。彼の政策には内務省の復活を唱え、国の体制強化を図る提案などがありました。

重要な業績

特に北海道知事在任中では、旧北海道庁舎の保存運動に尽力し、文化財指定に成功しました。また、日本社会における防衛力の重要性を認識し、警察や防衛の強化にも力を入れました。こうした活動を通じ、彼は地元住民の支持を受け続けました。

人物像

町村は秘書やスタッフたちとの関係を重視し、政治活動においては信任を得ることが大切だと考えていました。後に参議院議員となる植木光教は、町村のもとで秘書を務めていました。また、文化活動にも熱心で、歌手の岸洋子を支援する後援会の会長を務めるなど、地域振興にも貢献しました。

私生活

町村は家庭を持ち、子息には政治家としての道を歩む者もいるなど、家族も彼の影響を受けていました。地域や家族との絆を大切にしながら、長い政歴を経て、政治における影響を与え続けました。

最後の時

1992年に92歳で亡くなり、正三位に叙せられるなど、その業績と人生は広く認められました。彼の墓所は東京都文京区にあり、今も多くの人々によって訪れられています。町村金五の生涯は、日本の地方政治の歴史において重要な一部を形成しています。

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