畝傍御陵前駅

畝傍御陵前駅：歴史と文化が息づく駅

奈良県橿原市大久保町に位置する近畿日本鉄道（近鉄）橿原線の畝傍御陵前駅は、長い歴史と豊かな周辺環境を誇る駅です。駅番号はB41。その歴史は、1923年の大阪電気軌道畝傍線の開業にまで遡ります。当初は「畝火山駅」として開業しましたが、その後「畝傍山駅」、「神武御陵前駅」と改称され、1939年には現在の場所に移転、「畝傍御陵前駅」となりました。

この駅名の由来は、駅周辺に位置する神武天皇陵（別名：畝傍御陵）です。神武天皇は、日本の初代天皇であり、この御陵は日本の歴史において重要な場所と言えるでしょう。駅名からも、この地が日本の歴史と深く関わっていることが分かります。

1939年の移転は、八木西口～橿原神宮前（初代）間の路線変更に伴うものでした。この際に、当時「久米寺駅」と呼ばれていた現在の橿原神宮前駅（2代目）へと至る新線が開通しました。旧線と新線の間には、1939年から1952年まで小房線が並走していました。駅の東側にある若干のスペースが、その名残です。

駅構造は、相対式ホーム2面2線の地上駅で、ホーム有効長は6両分です。上下線のホームの位置がわずかにずれている点も特徴的です。改札口は地下にあり、地上に位置するホームへは階段やエレベーターでアクセスします。改札口は1ヶ所のみですが、東西両側から出入りが可能です。大和八木駅管理の有人駅であり、PiTaPa、ICOCAにも対応した自動改札機や自動精算機が設置されています。

利用状況は年々変動がありますが、周辺地域の発展とともに利用者数も変化しています。詳細なデータは近年の統計資料を参照ください。

駅周辺の環境

畝傍御陵前駅周辺は、歴史的・文化的資源が豊富です。東口方面には、社会福祉総合センター、本薬師寺跡、天香具山（大和三山の一つ）、そして国道169号があります。バス路線も利用でき、かしはら万葉ホールや橿原市立こども科学館へのアクセスも良好です。

西口方面には、大久保町公民館、奈良県立橿原考古学研究所、橿原考古学研究所附属博物館、奈良県立橿原公苑（体育館、陸上競技場、野球場を含む）、橿原市分庁舎、橿原市保健センターなど、公共施設が集中しています。神武天皇陵や綏靖天皇陵、畝傍山（大和三山の一つ）も近隣にあり、歴史散策にも最適な立地です。

隣の駅

近鉄橿原線の八木西口駅と橿原神宮前駅に挟まれた、畝傍御陵前駅は、これらの駅とを結ぶ重要な役割を担っています。

過去の路線

かつては、畝傍御陵前駅から橿原神宮前駅まで小房線が並走していましたが、1952年に廃止されました。この小房線は、駅の歴史において重要な部分を占めています。

まとめ

畝傍御陵前駅は、歴史と文化、そして利便性を兼ね備えた駅です。神武天皇陵へのアクセス、周辺の公共施設や観光スポットへのアクセスという点において、この地域の中枢的な役割を担っています。近鉄橿原線を利用する際には、ぜひ一度訪れてみてください。

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