畠山雄三

畠山雄三

畠山雄三（はたけやま ゆうぞう、1851年4月13日 - 1932年1月24日）は、明治から昭和初期にかけての農業指導者、政治家です。衆議院議員や秋田県会議長を歴任し、地方自治の発展に大きく貢献しました。旧姓は長岐です。

経歴

畠山雄三は、1851年（嘉永4年）に出羽国秋田郡七日市村（現在の秋田県北秋田市七日市）で、素封家の長岐家の三男として生まれました。1869年（明治2年）には、山本郡仁鮒村（現在の能代市）の地主である畠山藤左衛門の婿養子となりました。1873年（明治5年）に養父が亡くなったため、家督を相続しました。

1870年（明治3年）には久保田藩御山守となり、その後、仁鮒村副戸長、同戸長、第三大区書記役、秋田県勧業諮問会議員などを歴任しました。また、自由民権運動にも参加しました。1879年（明治12年）2月には秋田県会議員に選出され、1898年（明治31年）までその職を務めました。県会議員在任中には、常置委員、副議長（2期）、議長（8期）を歴任しました。その他、山本郡連合町村会議員、山本郡会議員、地方森林会議員なども務めました。

1898年3月、第5回衆議院議員総選挙（秋田県第2区、進歩党）で初当選し、同年8月の第6回総選挙でも再選され、衆議院議員に連続2期在任しました。

畠山雄三は、馬産の改良にも尽力し、秋田県畜産協議会会頭や畜産組合長などを務めました。また、林産振興にも力を入れ、木材合資会社を設立して社長に就任しました。1882年（明治15年）には大久保鉄作とともに『秋田日報』を創刊し、廃刊を経て1887年（明治20年）に復刊、『秋田魁新報』に改題後、1889年（明治22年）12月に社長に就任し1896年（明治29年）11月までその職を務めました。さらに、1889年には有志とともに秋田馬車鉄道を設立し、秋田から土崎にかけて営業を行いました。

1932年1月、秋田市保戸野の自宅で亡くなりました。

国政選挙歴

第1回衆議院議員総選挙（秋田県第2区、1890年7月、自由党）：落選
第5回衆議院議員総選挙（秋田県第2区、1898年3月、進歩党）：当選
第6回衆議院議員総選挙（秋田県第2区、1898年8月、憲政本党）：当選

親族

長兄：長岐貞治（秋田県会議員）
妻：畠山イト（養父長女）
長男：畠山報三（響村長）

参考文献

『衆議院議員総選挙一覧 上巻』衆議院事務局、1915年。
『総選挙衆議院議員略歴 第1回乃至第20回』衆議院事務局、1940年。
杉渕廣『秋田代議士物語：帝国議会を生きた人々』秋田魁新報社、1989年。
衆議院・参議院『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 『秋田人名大事典（第二版）』秋田魁新報社、2000年。

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