登記欣也

登記 欣也（とうき きんや）

登記 欣也は、1952年2月12日に愛媛県宇和島市で生まれた元プロ野球選手（投手）です。

アマチュア時代

愛媛県の帝京五高に進学した登記は、エースとしてチームを牽引しました。高校3年生だった1968年秋には、四国地区の大会で決勝まで駒を進めましたが、徳島商業高との試合で相手投手の好投に阻まれ、無得点での敗戦を喫し、準優勝という結果に終わりました。翌1969年春には選抜高等学校野球大会に出場を果たしましたが、初戦で敗退し、甲子園での勝利は叶いませんでした。

高校を卒業後、社会人野球の強豪である神戸製鋼に入社し、野球を続けました。社会人野球の世界で着実に力をつけ、1973年のプロ野球ドラフト会議では、太平洋クラブライオンズから7位指名を受けました。しかし、この時点でのプロ入りは見送り、神戸製鋼でプレーを続ける選択をしました。

神戸製鋼では主力投手の一人として活躍し、多くの全国大会で実績を積みました。1976年の日本選手権大会では、1回戦で完封勝利を飾るなどチームに貢献しましたが、2回戦では東京ガスの松沼博久投手との投げ合いの末、延長戦にもつれ込む激闘の末にサヨナラ負けを喫しました。1977年は神戸製鋼にとって歴史的な年となります。同年の都市対抗野球大会では、増岡義教投手とともに投手陣の柱としてチームを支え、快進撃を見せました。自身も準決勝で完封勝利を挙げるなど、決勝進出に大きく貢献。決勝では増岡投手が相手打線を完璧に抑え込み、神戸製鋼は初の都市対抗優勝旗を手にしました。この年の活躍が認められ、第3回インターコンチネンタルカップの日本代表にも選出され、国際舞台も経験しました。また、同年の日本選手権大会でも3勝をマークし、チームの準決勝進出に貢献するなど、社会人野球界屈指の投手としての地位を確立しました。

1978年も神戸製鋼のエースとして活躍。都市対抗野球大会では初戦で惜敗しましたが、同年の第25回アマチュア野球世界選手権には再び日本代表として出場しました。また、日本選手権大会では、前年も対戦した東京ガスの松沼博久投手との再戦が実現しましたが、再び僅差での敗戦となり、準々決勝で姿を消しました。

プロ入り後

社会人野球で輝かしい実績を残した後、1978年のプロ野球ドラフト会議で、近鉄バファローズから1位指名を受け、27歳という年齢でプロ野球選手となりました。満を持してのプロ入りでしたが、近鉄ではなかなか自身の投球スタイルを発揮する機会に恵まれませんでした。プロ入り1年目の1979年に一軍での登板を果たしましたが、これが結果的にプロでの唯一の一軍マウンドとなりました。1981年には、二軍において最優秀防御率のタイトルを獲得し、その実力の片鱗を見せましたが、一軍昇格にはつながりませんでした。そして、1982年シーズン終了後、ユニフォームを脱ぎ、現役生活にピリオストを打ちました。

プロでのキャリアは短く、一軍での活躍は限られましたが、社会人野球の名門・神戸製鋼でエースとしてチームを都市対抗優勝に導き、日本代表にも選ばれるなど、アマチュア野球界では傑出した実績を残した投手でした。

詳細情報

初登板: 1979年6月12日、対阪急ブレーブス前期10回戦（西京極球場）、8回裏に4番手としてリリーフ登板・そのまま試合終了まで投げ切る、投球回1回で3失点

背番号:
13 （1979年 - 1980年）
32 （1981年 - 1982年）

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