白山神社 (福井市)

白山神社：九頭竜伝説と歴史を刻む福井の古社

福井県福井市八重巻中町に鎮座する白山神社は、悠久の歴史と神秘的な伝説を秘めた神社です。延喜式神名帳にも記載されている古社であり、その歴史は古く、8世紀後半には天照皇大神が祀られたと伝えられています。

霊験あらたかな神像と九頭竜伝説

白山神社の御神体である白山権現の像（十一面観音像）は、泰澄大師の作と伝えられています。この神像にまつわる伝説が、神社の歴史を語る上で非常に重要です。

伝説によれば、寛平6年（9世紀末）、平泉寺神殿の鳴動をきっかけに、神像は清涼水に流され、九頭竜によって現在の地へと運ばれてきました。九頭竜の出現や、宇多天皇の夢のお告げなど、神秘的な出来事が連鎖し、神像は八重巻の地へとたどり着き、仮宮が建てられました。このことから、この地は「八重巻」と呼ばれるようになったと伝えられています。

朝倉家と七堂伽藍

その後、白山神社は勅命によって白峯山重陽寺となり、最盛期には75町歩もの田を有し、壮大な七堂伽藍を備えた大寺院として栄えました。さらに、朝倉家代々の祈願所として重要な役割を担っていました。しかし、朝倉家滅亡とともに廃寺となり、その後も福井大震災による倒壊などの困難を経験しながらも、現在に至るまで人々の信仰を集め続けています。

境内とアクセス

境内には、歴史の深さを物語る阿迦池の跡や地蔵尊などが残されており、神社の歴史を偲ぶことができます。

アクセスは、京福バスの「八重巻白山神社前」バス停下車、またはJR北陸本線「森田駅」から徒歩約2分と、公共交通機関を利用して容易に訪れることができます。

祀られている神々

白山神社では、以下の神々が祀られています。

天照皇大神（あまてらすおおみかみ）
菊理媛神（くくりひめのかみ）
伊邪那岐神（いざなぎのかみ）
伊邪那美神（いざなみのかみ）

これらの神々は、日本の神話において重要な役割を担う神々であり、白山神社の歴史と神聖さを象徴しています。

まとめ

白山神社は、九頭竜伝説に彩られた歴史と、朝倉家ゆかりの由緒ある神社です。神々への信仰と、人々の祈りによって受け継がれてきた歴史、そして自然豊かな環境の中で、静寂の中に神聖さを感じることができる場所と言えるでしょう。福井を訪れた際には、ぜひ足を運んで、その歴史と神秘に触れてみてください。

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